SDGsは意味がないと感じてしまう3つの理由|意味のあるSDGs活動をするためには?

#SDGs#持続可能#経営 2022.05.13

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皆さんは、SDGsに取り組む意味を考えたことはありますか。

SDGsは本当に意味があるのか、と疑問に思ったことがある方も多いのではないでしょうか。

今回は、SDGsの取り組みにどんな意味があるのか、そしておすすめの日常的にできるSDGsの取り組みをご紹介します。

SDGsが急に話題になっている3つの理由

近年、SDGsという言葉をよくテレビやSNSで目にするようになりました。

では、何故SDGsが突然話題になったのでしょうか。いくつか理由を挙げていきます。

世界全体で共有する危機意識が高まった

まず、世界全体で共有する危機意識が高まったことが挙げられます。
特に、世界共通の中心的課題となっているのが気候変動と貧困問題です。

私たちが一番気候変動を感じるのは、地球温暖化の影響による暖冬や猛暑などです。

また、インターネットが発達したことで、メディアを通じて普段日本に住む私たちが目にすることのない貧困問題を目の当たりにする機会が増えています。

このように、世界の抱える問題を目にしたことにより世界全体で様々な課題に対する危機意識が高まっていると言われています。

発展途上国だけでなく先進国と足並みを揃える

SDGsの前身であるMDGsは、貧困・飢餓の減少・感染症対策などで一定の成果を上げました。しかし、MDGsの発足後、発展途上国だけでなく、先進国でも国内の貧困問題や環境破壊、自然災害の問題に直面している状況にあることが言及されていました。

そこで、国連はMDGsの後継であるSDGsを策定する際に、先進国も発展途上国も足並みを揃えて課題を解決できるような枠組みにしました。その枠組みとしてSDGsのゴールはMDGsの倍以上の数である17つのゴールになりました。さらに、各ゴールの中にいくつかのターゲットを定めることで、具体的な目標を示しています。

その結果、発展途上国と先進国のどの国や地域にとっても取り組みやすいような包括的かつ具体的な内容になりました。

MDGsのロゴ

(引用:http://resultsjp.sblo.jp/article/176087804.html)

ビジネスチャンスとしての重要性が認識された

2015年にSDGsが採択されて以降、メディアを通じて徐々にSDGsという言葉が普及してきました。

普及に伴い、企業はビジネスの指針としてSDGsの掲げるゴールに注目するようになり、マーケティングなどの観点からもSDGsを認識し始めるようになりました。

よって、現在ではSDGsへの取り組みを積極的にアピールする企業が増えています。

今後も、さらに投資家や消費者にSDGsが認知されることで、企業側もますますSDGsに力を入れるようになり、相乗効果としてSDGsに関連する市場が拡大していくと言われています。

関連記事:《徹底解説》SDGsをビジネスに取り入れる重要性|メリットから課題まで

SDGsが意味のないと感じる3つの理由

急激に認知度が高まり、SDGsという言葉が世界中で浸透してきている中、SDGsに意味がないのではないかと感じている人も一定数存在します。

では、何故そのように感じてしまうのか、3つの理由をご紹介します。

①メディアが過剰に報道している

近年、テレビでSDGsの特集が組まれる事が増えています。中には、身近なものをリサイクルする内容の特集などがあります。

しかし、テレビで行われている企画を実際に行うことはとても大変だと感じる人も存在するため、結果としてSDGsに意義があると分かっていても、SDGsをここまでやらなければいけないのかと感じてしまう人が出てきてしまうのです。

メディアが取り上げるような大きなものでなくとも、SDGsに繋がる行動はたくさんあります。よって、自分のやれることから少しずつ行うことが大切です。

関連記事:《知らなきゃ損!》SDGsに特化したメディア|メディアがSDGsについて情報発信をする理由も解説

②持続可能な社会の意味がわからない

SDGsとは「Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)」の略称で、持続可能な社会を目指しています。

しかし、「持続可能な社会」と聞いて、どんな状態かを想像できる人は少ない状況です。

SDGsが掲げる持続可能な社会とは、「地球環境や自然環境が適切に保全され、将来の世代が必要とするものを損なうことなく、現在の世代の要求を満たすような開発が行われている社会」です。

このように、抽象的な言葉になっているために一般の人がSDGsの目標をしっかりと理解できておらず、SDGsに対する意味を感じられなくなっている場合があります。

③多くの企業がSDGsウォッシュである

多くの企業が、SDGsウォッシュという「実態以上にSDGsに取り組んでいるように見せかけている」状態にあることも、SDGsに意味がないと感じてしまう原因の1つです。

自社の事業とSDGsの17のゴールを関連付けさせただけで終わっている場合や、リサイクル原料の使用をPRする一方で、サプライチェーン上で人権問題・労働問題が起こっている例などがあります。

このような多くの企業の取り組みにおいて、SDGsが「おまけ」のような扱いを受けている実態を目にすることで、SDGs自体に意味を感じられなくなってしまっている人がいます。

SDGsウォッシュについては以下の記事をご覧ください。

SDGsのよくある反対意見3つ

次に、SDGsでよく耳にする反対意見をご紹介します。

①ゴールのテーマが壮大すぎる

先ほど、SDGsのゴールは「持続可能な社会」であると紹介しました。

SDGsが目指す社会は、包括的な目標であるがゆえに、ターゲットがバラバラです。また、ゴールが現状と大きくかけ離れたものが多く、達成することが難しい項目もあるため、取り組みに対してどのように関われば良いのかわからない人も多いと言われています。

②個人だけでは目標達成が困難

私たちが飢餓をゼロにしたり絶滅危惧種を保護したりするために行動したいと思っていても、個人だけで飢餓を解決することは難しいのが現状です。

よって、「政府や企業が取り組むべきだ」「私たちにはどうすることもできない」という考えを持つ人が存在します。

③個人が主体的に取り組む必要があるから

SDGsで設定されている目標は、地球規模で解決に向け取り組まなければ達成できません。それぞれの国が、そしてそれぞれの国民が主体的に取り組むことが求められています。
しかし、SDGsに取り組むことへの拘束力はないため、解決の必要性をあまり感じない人々はSDGs達成に向け取り組まないことが多いのが現状です。

このように、SDGsに取り組むか取り組まないかは完全に有志であるため、SDGsに意味がないと感じてしまう方がいます。

関連記事:《完全網羅》SDGsの7つの問題点|現状の課題と解決策

関連記事:「SDGsは胡散臭い」と言われる5つの理由【解説】|原因から解決法まで徹底解説

SDGsの本当の狙いとは

では、SDGsがゴールとしている「持続可能な社会」の中でも、企業や個人が本当に狙いとしていることは何かを紹介します。

企業がsdgsに取り組む狙い

現在、多くの企業がSDGsの取り組みをアピールしています。企業がSDGsに取り組む狙いは主に3つあると言われています。

①ビジネスチャンスが広がる

企業が長期的に発展していくためには、社会のニーズを掴んでいくことが必要不可欠です。

そこで近年注目が集まる「SDGs」に着目することで、最新のトレンドを掴むことができます。

SDGsの根幹の考え方である「持続可能な開発」は、「将来世代のニーズを損なわずに、現役世代のニーズを満たす開発」のことを指すため、社会の課題と長期的なニーズがつまっているからです。

SDGsで掲げられた課題を解決するサービスや製品を開発することによって、共感してくれる消費者や投資家、従業員が増えるという副次的な効果もあり、SDGsはビジネスチャンスの種とみなせるでしょう。

②ステークホルダーとの関係性向上

企業とステークホルダーの関係性の向上にも、SDGsへの取り組みは有効です。

SDGsに取り組むことで、従業員や株主などのステークホルダーとの信頼を得ることも、企業がSDGsに取り組む理由の1つです。

企業は社会に何らかの価値を提供しており、その価値の1つとしてSDGsという分かりやすい価値を示すことは、従業員や株主にとっても、企業の取り組みを理解しやすくなることに繋がります。

また、従業員の会社への愛着が増したり、投資家からの評価が高くなります。

③優秀な人材の採用につながる

就職活動を行っている学生へのアンケートで、「就職先企業を選ぶ上で重視した点」で「SDGsへの取り組み」を挙げた学生が6.4%いたというデータがあります。

また「企業のSDGsへの取り組みは企業選びに影響したか」というアンケートには、「とても影響した」が42.8%、「少し影響した」が42.9%と、合計85.6%が「SDGsの取り組みが就職先を選定する際の判断基準になった」と回答するという結果になりました。

その理由として、SDGs目標8「働きがいも経済成長も」や目標5「ジェンダー平等を実現しよう」があるため、SDGsに対し積極的に取り組みを行なっている企業は働きやすい環境であるからと考える人が多いことが挙げられます。

関連記事:《徹底解説》SDGsの目的とは|日本企業がSDGsに取り組む目的も解説

関連記事:企業がSDGsに取り組む4つのメリットを徹底解説|日本企業の取り組みやデメリットも

個人がSDGsに取り組む狙い

SDGsは、CSRやESGなどの取り組みがあってこそ生まれたというのはご存じでしょうか。

CSRとは、corporate social responsibility(企業の社会的責任)の略語です。一般的には、収益を求めるだけなく、環境活動、ボランティア、寄付活動など、企業としての社会貢献の活動を言います。

ESGとは、環境(E: Environment)、社会(S: Social)、ガバナンス(G: Governance)の英語の頭文字を合わせた言葉です。 投資家が企業への投資を判断する基準として近年注目されています。 ESGスコアが高い企業は投資において持続可能性が高く、社会的にも良い影響を与える企業であると考えられます。

しかし、企業だけの取り組みだけでは環境問題解決に至らなかったため、そこで一般の人も含めた行動が地球規模の問題解決の指標となるSDGsが誕生したのです。

つまり、SDGsの本当の狙いは企業や政府だけでなく、一般市民を含めた全員で地球規模の課題解決をする社会を作る点にあります。

SDGsが達成できなくてもどうもならない

日本のSDGs達成度は世界ランキング10位以内に入っていません。

また、2020年に発表された、日本のSDGsへの取り組みの中で特に課題が残る項目として

SDGs 12「つくる責任 つかう責任」

SDGs 13「気候変動に具体的な対策を」

SDGs 14「海の豊かさを守ろう」

SDGs 15「陸の豊かさも守ろう」

SDGs 17「パートナーシップで目標を達成しよう」

が挙げられました。

日本は、先進国としてまだまだ目標ごとに達成状況に偏りがあるのが現状です。

しかし、私たちはSDGsが達成できていなくても日常生活にそこまで影響が出ていません。

SDGsが掲げている目標は壮大なものも多いため、少しずつ現状から改善していくことが求められています。

関連記事:《徹底解説》日本と世界のSDGsの達成状況|世界から見た日本の達成度とSDGs先進国の取り組み

意味のないSDGsにならないために企業と私たちにできること

日本政府によるsdgsの取り組み2選

①ジャパンSDGsアワード

日本政府は2017年から「ジャパンSDGsアワード」としてSDGs達成に資する優れた取組を行っている企業・団体などを表彰してきています。これは、SDGs推進にあたり、国内の取組を「見える化」し、より多くの行動を促進する観点から行うものです。

このアワードでは、企業のみならず、NGO/NPO、教育機関、地方自治体などが表彰されており、幅広いアクターがSDGsを主導していることを物語っています。このような国内における創意工夫は、日本のSDGs達成に向けた大きな原動力となっています。

引用:外務省

②SDGs未来都市

日本政府は2018年から「SDGs未来都市」を選定しています。これは、SDGsを原動力とした地方創生を推進するため、優れたSDGsの取組を提案する都市·地域を新しい時代の流れを踏まえ選定するものです。

その中でも特に先導的な取組を「自治体SDGsモデル事業」として選定し、資金面での支援を行うことなどによりモデル事例を形成しています。2020年までに、すでに全国各地の93都市が選定され、地方におけるSDGsに資する取組を推進しています。

引用:外務省

企業によるsdgsの取り組み2選

企業①KDDI

KDDIは日本国内の貧困による深刻な教育格差や小中学校のICT教育が大幅に遅れていることを課題と捉えています。

5Gを用いて最新の起業やICTや経営についてのノウハウを学べる環境を、地域の教育機関等と連携して作り上げています。また、地方創生を推進する地元企業やベンチャー企業への出資を行うファンドをつくり、資金的な支援も行っています。

企業②Panasonic

パナソニック製のソーラーランタンを創業100周年である2018年までに10万台発展途上国に寄付するというこのプロジェクトは、パナソニックの中でも大規模なもので、SDGsの複数の目標をクリアするために発足しました。
目標4だけでなく、目標3「すべての人に健康と福祉を」、目標7「エネルギーをみんなに そしてクリーンに」などにも通じているプロジェクトです。

その中でも目標4に関してこの取り組みは大きな貢献をしていて、カンボジアに対して寄付を行ったことにより農村部で夜間の識字教室が開かれるようになったことによりその村では識字率が向上しています。

関連記事:SDGsの取り組み事例51選|企業と個人の事例を17のゴール別に徹底網羅

個人によるsdgsの取り組み3選

①現状を知る

見識を広めておくことは、今できることを考えるきっかけや将来の行動に繋がります。インターネットや新聞を読むことで、教育の課題を知ることができます。例えば、世界の事情だけでなく、日本の教育事情を知るということです。

「質の高い教育をみんなに」という対象は、学校に通えない子どもだけでなく、私たちの住んでいる日本のような発展途上国の学生も含まれています。

日本の大きな課題例としては、いじめ問題やインターネット環境の格差が挙げられます。特にインターネット環境の格差は、新型コロナウイルスの流行によりオンライン授業が主流になったことで顕在化しました。日本の教育は、学校に通えない子どもが多いサハラ以南の国々に比べれば良い環境にありますが、全ての子どもが本当に質の良い教育を受けているとは言えません。

日本でも、生まれ育った家庭や地域のために「7人に1人」は勉強する機会を奪われていると言われています。

世界だけでなく、日本の教育現場における問題に目を向けることは「質の高い教育」を考えるきっかけになります。

(参考:1.我が国における「学校」の現状:文部科学省 日本の教育制度は今どうなっている?現状と課題点について | cocoiro(ココイロ)

②寄付や募金をする

教育環境を改善するために活動をしている団体に寄付することも、私たちのできることの1つです。

1.日本ユニセフ協会

約190の国と地域で、子どもたちの命と健康、権利を守るために活動している公益財団法人日本ユニセフ協会は、昨年度多くの学校がコロナ禍で休校となる中、3億100万人の子どもに遠隔教育の導入や学校の安全な再開に向けた支援を行いました。

「ユニセフ・マンスリーサポート・プログラム」という月の寄付金額を自由に設定できる募金活動を行っているため、中・長期的な視点で子どもの支援事業を実施しています。また、年に4回子どもたちの状況とユニセフの活動を伝える広報誌「ユニセフ・ニュース」が寄付者に届けられるため、より活動や現状の理解を深められます。
(参考:ユニセフ)

2.カタリバ

カタリバは、全国で子どもの教育支援活動を行っている東京都の認証を受けた認定NPO法人です。経済的理由や、親のDVや病気によって十分に勉強する機会がない子どもたちのために、放課後教室を無料で開いたり、一緒に夕食を作る活動を行っています。月額1000円から寄付が可能で、1人が1年間1000円の寄付を行うと、生徒2人に1カ月間授業ができると言われています。
(参考:カタリバ)

関連記事:個人でできるSDGsの取り組みと求められる3つのこと|具体例・年齢別に解説

関連記事:《意外と知らない》日常生活でできるSDGs|具体的な取り組み〜日常生活編〜

③学校の取り組みに参加する

高校や大学が開催している教育に関するイベントに参加することは、知見を広げると共に、次のアクションを起こすきっかけにもなります。

イベント形式のため、学生だけでなく大人も参加できるような取り組みもあるので誰でも気軽にSDGsに触れることが出来ます。

関連記事:《徹底解説》学校のSDGsの取り組み事例|SDGsに取り組むステップも紹介

まとめ|意味のあるSDGsにしよう

SDGsという言葉を聞いたことはあっても、本当にSDGsを行う意味が分からないという方や、メディアの過剰な放送によってSDGsそのものに辟易としてしまう方がいます。

しかし、そこでSDGsを避けるのではなく、SDGsの目指す姿や内容を理解した上で、自分ができることから意味のある取り組みをしていくことが大切です。

この記事を読んで気になった方は、自分の身近な場所でどのような取り組みが行われているのかぜひ調べてみてください。

SDGsとは

SDGsは「<strong>Sustainable Development Goals」の略称</strong>です。日本語では「持続可能な開発目標」と表されます。

2015年9月の国連サミットで採択されたSDGsは、<strong>2016年から2030年までの15年で達成すべき17のゴールと169のターゲットで構成</strong>されています。

SDGsでは経済や環境、社会の課題が幅広く取り上げられ、持続可能な社会を築き上げるために、国連が主導してさまざまな取り組みが広がっています。

SDGs CONNECTでは、SDGsの各目標ごとに解説記事を公開しています。

▼各目標の詳細は以下の画像をクリック

▼SDGsについて詳しくはこちら

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