LGBTQとは?意味や困ることなど基本的な知識と理解のポイント

##性・生殖#LGBTQ#ジェンダー 2023.03.23

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【更新日:2023年8月31日 by 田所莉沙

「LGBTQ」とは、レズビアン(Lesbian)・ゲイ(Gay)・バイセクシュアル(Bisexual)・トランスジェンダー(Transgender)・クエスチョニング(Questioning)という単語の頭文字を組み合わせた言葉です。近年では、これらの言葉以外にも、さまざまな性のあり方があります。

この記事では、LGBTQの概要や、性の多様性について説明していきます。またLGBTQの人々が直面する問題点や、LGBTQについて理解を深めるために必要なことについても、解説していきます。

【この記事で分かること】

 

LGBTQとは

まずはLGBTQという言葉について、詳しく説明していきます。

LGBTとは-各文字が表す性的マイノリティ

女性どうしLGBTQ」とは、レズビアン(Lesbian)・ゲイ(Gay)・バイセクシュアル(Bisexual)・トランスジェンダー(Transgender)・クエスチョニング(Questioning)という単語の頭文字を組み合わせた言葉です。「性的マイノリティ」と言われることもあります。

それぞれの言葉が意味する性は、下記の表をご覧ください。またこれらの言葉以外にも、性のあり方として表現される言葉は多数あり、それぞれが尊重されるべきものです。

レズビアン
(Lesbian)
女性同性愛者のこと。
ゲイ
(Gay)
男性同性愛者のこと。
バイセクシュアル
(Bisexual)
両性愛者のこと。
トランスジェンダー
(Transgender)
自身が認識する性と、生まれたときに決まった性別とは異なる人のこと。
クエスチョニング
(Questioning)
自身の性について、特定の枠組みに属していない人や、わからないなどの状態の人のこと。

ジェンダーとセクシュアリティの違いや関連性

近年では、女性の地位向上などを目指して、ジェンダー平等という思想が広まりつつあり、取り組みが数多く行われています。

このような場合に使われる「ジェンダー」というのは、社会の中で構築された男性と、女性の概念を表すものです。たとえば性的役割分業のように、「男は仕事、女は家事・育児」という考え方について述べるときなどが、例として挙げられます。

一方で「セクシュアリティ」とは、性に対する心のあり方すべてを意味します。したがって性のあり方に正解はなく、一人ひとりが個々のアイデンティティを持っています。

LGBTQ+とは-その他の多様な性について紹介

ジェンダーマーク世界には、LGBTQという表現には含まれない性のあり方をもつ人々もいます。したがって、これらすべての人を総括して「LGBTQ+(プラス)」と言う言葉で表現している場合があります。

性のあり方は、人それぞれであるため、とても多様です。「+(プラス)」には、今現在言葉で表現されている性以外も受け入れるという意味が込められています。

「+(プラス)」に当てはまるセクシュアリティには、アセクシュアルパンセクシュアルインターセックスなどがあります。これらのセクシュアリティについて、詳しくは下記の表をご覧ください。

アセクシュアル
(Asexual)
他者のことを好きにならない人のこと。無性愛者とも言われる。
パンセクシュアル
(Pansexual)
あらゆるセクシュアリティの人を、好きになる人のこと。
インターセックス
(Intersex)
男性・女性のどちらとしても認識できるし、あるいは男性・女性という性に属さないと認識できる人のこと。

関連記事:LGBTQQIAAPPO2Sとは-性別診断サイト、相談窓口、私たちにできることも紹介

セクシュアリティ(性のあり方)を決める4つの要素

「性」はとても多様なものであり、さまざまな要素によって、性のあり方が決まります。

続いてセクシュアリティを決める、主な4つの要素について、説明していきます。

1.法律上の性別とその意義

まず1つ目の要素が、法律などによって判断される性別です。この要素は、「からだの性」と言われることもあります。

基本的には生物学的にもとづいて、染色体や内性器などから、生まれたときに医者によって判断されます。生まれたときに決められるため、自身の意思は関係がありません。

2.性自認とその多様性

手を繋ぐ様子性自認」とは、自分の性について、どのようなものであるか判断する考え方のことです。「心の性」と言われる場合があります。

「性自認」次第では、生まれたときに医者によって、判断された性別と異なる場合もあります。しかし自身の性のあり方は、一人ひとり異なるため、正解はありません。

3.性的指向とその範囲

性的指向」とは、他者に対して好きになるという感情が、どの性別に向けられるかどうか、ということです。「好きになる性」とも言われています。

同じ読み方の言葉として、「性的嗜好」がありますが、「性的指向」とは意味が異なっています。「性的嗜好」は、他者への恋愛感情と言うよりも、手や足などといった体のパーツが、好ましいときに用いる言葉です。「手フェチ」や「脚フェチ」などがこれに該当します。

性自認と同じように、好きになる気持ちは、人それぞれ違います。そのため好きになる相手の性に対しても、正解はありません。中には他者に恋愛感情を抱かないという人も存在します。

4.性表現とその自由

女性と車性表現」とは、言葉遣いや服装、振る舞いなどといった、自分らしさを表す方法のことです。「表現する性」と言われることもあります。

「性表現」は、「性自認」と似ていると思われがちですが、同じではありません。そのため性自認が女性であっても、性表現が必ずしも女性になるわけではありません。

LGBTQの人口と社会における割合

つぎにLGBTQの人口や、社会における割合について、説明していきます。

1.日本のLGBTQの人口-人口約の10%

LGBT総合研究所が調査した結果、2019年における日本のLGBTQ人口は、全体の約10%であることがわかりました。

日本の中でもLGBTQに該当する人々は、徐々に増加しており、性のあり方が多様であると言えます。一方で調査する団体によって、調査結果に違いが現れる場合もあるため、正確な数値を計算することが難しいです。

またLGBTQの人々が調査の対象となったとしても、本人が自分の性について隠してしまっている場合もあるため、調査ごとで結果が異なっています。

関連記事:LGBTの世界の現状を紹介-政府の取り組みや教育、日本との違いも解説

2.世界のLGBTQとその影響

世界でみると国ごとに差があるものの、LGBTQの人々は一定数存在しています。たとえばアメリカでは、約908万人もの人々がLGBTQに該当することがわかり、人口全体の約3.8%を占めています。

海外ではとくにLGBTQのパレードや、イベントが数多く開催されています。実際に行われているイベントとして、アメリカのニューヨークのNYC Prideがあります。このイベントでは、6月になると街がレインボーカラーに包まれ、人権活動家などのスピーチが行われます。

アメリカ以外にもLGBTQに関するイベントやパレードは、積極的に実施されています。これらの活動を通じて、人々のLGBTQのに対する知識を、深めています。

LGBTQの人たちが日常生活で直面する困り事や課題

続いてLGBTQの人々が生活面で直面する問題点や、課題点について、説明していきます。

関連記事:LGBTの人が困ること14選-現状から解決策まで徹底解説

1.社会全体の理解が浅いことによる偏見や差別

まず一つ挙げることのできる問題点が、偏見差別です。少しずつ性の多様性や、LGBTQについての理解が社会全体で深まりつつあります。2021年度に日本財団が調査したところ、日本国内のLGBTQに対する差別や偏見が、改善されつつあるという結果でした

しかしいまだに偏見や差別が残ってしまっています。LGBTQの人々に対する差別用語や、差別にあたる行動は、当事者たちを傷つけてしまいます。

今後、さらに性のあり方を尊重していくためには、まず社会全体のLGBTQに関する理解を深めていくことが必要です。

2.基本的な人権(結婚、子育て、医療等)の保障が不十分なこと

LGBTQへの理解が深まっていても、社会全体の制度法律が改善されなければ、LGBTQの人々はさまざまな場面において難しさを感じ続けます。

たとえば福利厚生において、異性愛者ではない人たちのパートナーが法的な配偶者として認められず、扶養手当などの支援が得られない場合があります。

また就職活動の際にも、問題があります。就職活動で用いる履歴書の性別欄には、「男性」・「女性」の2つしか選択肢がありません。これにより性別欄の書き方に悩まされる人々も存在します。LGBTQの人々が暮らしやすい環境をつくるには、社会の制度や法律においても、性別を二極化しないことが重要です

3.心と体の健康問題(ストレス、自己肯定感の低下等)

ジェンダートイレLGBTQについての認識が向上しつつあるものの、社会の環境がLGBTQフレンドリーではないことが多々あります。LGBTQの人々にとって、自身の性を隠しながら生活していくことは、身体的にも精神的にも、ストレスとなります。

たとえば屋外などに設置されている公衆トイレは、基本的に男性・女性の2つに分けられています。LGBTQの人々が使用したくても、体の性に合わせるのか、心の性に合わせるのか、困惑してしまいます。

 

LGBTQへの理解を深くする重要な視点

最後にLGBTQについて理解を深めるために必要となる、さまざまな視点や考え方について説明していきます。

関連記事:ALLY(アライ)とは?-LGBTを理解・支援するALLYにできることや活動事例を紹介

1.マイノリティへの理解と尊重の大切さ

まずLGBTQの人々を理解するためには、マイノリティに関する理解を深め、個々を尊重することが重要です。

性的マイノリティに対するいじめ・差別・偏見は、人権問題にもつながります。性のあり方について否定的になるのではなく、それぞれの性のあり方を大切にしましょう。

2.知識を増やし、理解を進めるための具体的なステップ

図書館LGBTQの人々の視野について知るためには、知識がなければいけません。たとえば性別を特定してしまうような言葉を使わず避けることです。

普段から何気なく使用している言葉でも、LGBTQの人々が傷つく言葉があります。たとえば「夫」や「妻」などの言葉です。

そのほかにも理解を深めるために必要な知識が、たくさん存在します。みなさんも本やネット記事を通じて、知識を増やしてみましょう。

まとめ

LGBTQ」とは、レズビアン(Lesbian)・ゲイ(Gay)・バイセクシュアル(Bisexual・トランスジェンダー(Transgender)・クエスチョニン(Questioning)という単語の頭文字を組み合わせた言葉です。

これらの言葉以外にも、性のあり方として定義付けられている言葉がいくつもあります。性は多様であるため、男女という分け方で決められるものではありません。

LGBTQの人々は、法律や制度、生活面などさまざまな環境において、多くの問題に直面しています。LGBTQの人々が生活しやすい環境を整えるためにも、まずはLGBTQについて知識を深めてみましょう。

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