LGBTの人が困ること14選-現状から解決策まで徹底解説

#LGBT#ジェンダー 2023.02.17

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この記事ではLGBTについての解説と、LGBTの方が困っていることについて紹介します。

近年LGBTという言葉はテレビ、雑誌でよく取り上げられているため、知っているという方も多いのではないでしょうかと思います。LGBTであることによる家族や友人などの人間関係に困っている方も多いのではないしょうか。周りに相談相手がいないことから、困難なことについて相談できる方法もあまりないことが事実です。そこで今回は、LGBTの人が困ることについて解説し、対処法を紹介します。

【この記事でわかること】※クリックすると見出しにジャンプします

  1. LGBTとは
  2. LGBTが困ること
  3. 困っていることの相談先

LGBTとは

「LGBT」とは、セクシュアルマイノリティ(性的少数者)の総称のひとつです。

L レズビアン(Lesbian) 女性の同性愛者
G ゲイ(Gay) 男性の同性愛者
B バイセクシュアル(Bisexual) 両性愛者
T トランスジェンダー(Transgender) 体の性と心の性が一致していない人

「LGBT」は性的マイノリティの中で、一部の人に限定した表現です。その他にも、「SOGI(ソジ)」や「LGBTQ+」という言葉も使用されています。

また「SOGI」とは、「Sexual Orientation(性的指向) & Gender Identity(性自認)」の頭文字です。「性的指向」はどんな性に恋愛感情を抱くのか、どんな性に性的感情を抱くのかといった要素、「性自認」は自らが自認している性といった意味です。

さらに「LGBTQ+」とは、LGBTに「クィア(Queer)/クエスチョニング(Questioning)」と「プラス(+)」を組み合わせたものです。「クィア/クエスチョニング」は自らの性のあり方について、特定の枠に属さない人、わからない人のこと、「プラス」は性の在り方の多様性を表すものです。

LGBTの認知度は80%

2020年に行われたLGBTに関する調査では、「LGBT」という言葉の浸透率は80.1%でした。2015年調査の37.6%から、2018年調査の68.5%、2020年調査の80.1%と年々増加傾向にあります。

また、「LGBT」という言葉の中でも認知度に差があることがわかりました。レズビアンやゲイは認知度が高い状況です。しかし、バイセクシュアルやトランスジェンダーという言葉は聞いたことはあるが、意味は知らない人が多いです。

そして、「LGBT」以外の多様なセクシュアリティの存在は聞いたことすらない人がほとんどです。認知が進んでいないことがわかります。

学校で困ること

ここまではLGBTについて、まとめていきました。

ここからはLGBTの方が学校で困ることについて紹介します。

関連記事:LGBT教育に必要な取り組み5選-現在の問題点と海外の取り組みも紹介

男女別で校則がある

まず学校で困ることとして挙げられるのが、男女で明確に分けられた校則です。性別によって髪型、靴下の長さなどが決められている学校もあります。

たとえば男子は前髪が眉毛より上じゃなければいけない、女子は髪を結わないといけないなどの違いがあります。そのため、自分らしい格好ができないことがあります。

設備が使用しにくい

トイレや更衣室などの多くの設備も男女で分けられています。

戸籍上の性別と自認する性が一致していない人にとっては、周りの目が気になってしまい、使用しにくいと感じてしまいます。

また、設備を使用するときに周りの人に見られることで、本人の意思に関係なくセクシュアルマイノリティであることが知られることもあります。

制服に抵抗がある

多くの学校では、制服は男子用と女子用で分けられています。

制服が選べるような学校も増えていますが、周囲の目が気になって望む制服を着用できない生徒もいます。

すべての人が過ごしやすい学校にするために、環境を整えることが大切です。

就職で困ること

ここまではLGBTの方が学校で困ることについてまとめていきました。

ここからはLGBTの方が就職で困ることについて紹介します。

履歴書の性別欄に困惑

就職活動をするとき「履歴書」を用意します。その際に記載する性別欄が、LGBTの人々、とくにトランスジェンダーの人にとって問題となります。なぜなら戸籍上の性別と自認する性別のどちらを記入するか困惑してしまうからです。

また、2021年4月から性別欄が空欄の履歴書の様式例を国が初めて発表しました。「履歴書」の性別欄の記入は任意となり、未記入とすることも可能になりました。しかし、性別欄があることで空白にすることを悩んでしまう就活生もいます。そのため、近年では性別欄がない履歴書も発売されています。

スーツに抵抗がある

就職活動では、多くの学生がリクルートスーツを着用します。しかし、スーツ販売店では、メンズ、ウィメンズという分類で扱われていることが多く、自分らしい格好で就活ができない人もいます。

たとえば、戸籍上の性別は女性、しかし自認する性別は男性なのでレディーススーツは着たくない、などがあります。そのためトランスジェンダーの人は、抵抗を持ってしまうのです。

安心して働ける職場の情報が少ない

「LGBTフレンドリー企業」と調べると、LGBTに配慮した取り組みを行っている企業が出てきます。その企業の中から選ぼうと思ってもどこがLGBTフレンドリーなのかが曖昧な企業もあります。

もしLGBTフレンドリーではない企業に入社してしまった場合、カミングアウトをしたくてもしにくく、一人で抱え込んでしまうでしょう。

*LGBTフレンドリー企業:LGBTに対して協力的な取り組みや活動を行っている企業

関連記事:企業のLGBT取り組み事例3選-双方のメリットやLGBTフレンドリー企業も紹介

職場で困ること

ここまではLGBTの方が就職で困ることについてまとめていきました。次に、職場における課題です。

2020年に行われたLGBTに関する調査では、職場で困ることがあるLGBTの割合は同性愛や両性愛者は約4割、トランスジェンダーは約5割でした。

では一体、どのような悩みに直面するのでしょうか。ここから職場で困ることについて、説明していきます。

関連記事:企業によるLGBT支援の取り組み7選-日本と海外の企業事例も紹介

自分らしく働けない

LGBTの方からすると、カミングアウトしても働き続けられる会社なのかがわかりづらい場合があります。

カミングアウトをすると偏見が向けられ、ハラスメントを受けてしまう可能性があります。また、親しい人にカミングアウトしてもアウティングされないとも言い切れません。その結果、自分らしく働けないと悩む人が出てきます。

*カミングアウト:自分がセクシュアルマイノリティであることを誰かに打ち明けること

*アウティング:本人の許可なしに第三者が公にしていない性的指向や性自認をバラしてしまうこと

悩み事を相談しにくい

LGBTについて周りの人に相談がしたくなってもカミングアウトしていない場合、なかなか相談ができません。職場でアウティングされても理解してくれる人がいないと抱え込んでしまいます。

誰にも相談できないことによって、ますます抱え込み、他の場所でも話せなくなり、誰にも話せなくなるという、負の連鎖に陥ってしまいます。

パートナーに関する問題

日本では同性のパートナーが認められていないため、企業でも認められていない場合が多く、社員寮に一緒に入居できない場合があります。

また、事実上のパートナーとなるので会社の扶養手当が認められません。そのため、パートナーと死別した時も法的な配偶者ではないため、忌引きや結婚祝いなどの福利厚生制度が受けられません。

結婚で困ること

日本で同性婚は法律で認められていません。同性婚ができないことで戸籍が別になったり、子どもが産まれてもどちらか一方しか親権者になれません。

しかし、法律のような効力はありませんが、地方自治体の中には同姓パートナーシップ制度が導入されています。

医療で困ること

病院の問診表では、戸籍上の性別を記入します。しかし、LGBTの方は戸籍上の性別を記入するか、自認する性別を記入するか迷うことがあります。

また、呼び出しをする際にフルネームを呼んでしまうと他の患者にアウティングになってしまう可能性があります。そのため、問診票の性別欄を「男・女・(  )」と記載したり、呼び出しは名字のみにしたりと、工夫をしている病院もあります。

他にも、同性パートナーが医師からの説明に同席させてもらえない場合があります。医師からの病状説明や同意書のサインなどは法的な家族しかできない病院もあります。

制度で困ること

ここまではLGBTの方が医療で困ることについてまとめていきました。

ここからはLGBTの方が制度で困ることについて紹介します。

物件探しがしにくい

同性カップルはルームシェア扱いになってしまうことが多く、結婚している子どものいない夫婦や同棲中のカップル、肉親が前提として考えられている2人入居可の物件では同性カップルでは入居できない場合があります。

また、持ち家でもご近所づきあいについて不安を覚える場合もあります。LGBTへの理解ある地域は問題ありませんが、同性パートナーであることをカミングアウトするか迷ってしまいます。

遺産相続問題

配偶者とは法律で婚姻した相手のことをいうため、パートナーシップ制度でパートナーとなった同性パートナーは配偶者になるわけではありません。パートナーシップ証明書を発行しても、相続などの問題が解決できるわけではありません。そのため、遺産を相続できません。

もしパートナーに相続したい場合は、事前に遺言書を作成する必要があります。

ペアローンが組みにくい

同性パートナーがペアローンを組むためには、パートナー証明書が必要になる場合があります。パートナーシップ制度を認めている地方自治体は増えてきているのですが、住宅ローンでパートナーシップ制度を利用するとき、適用されるのは渋谷区のパートナーシップ制度のみの場合があります。

ペアローンはそれぞれ別々のローンを組むため、1軒の家を建てるのに2つの住宅ローンを組むことになります。よって、借入総額の向上と住宅ローン控除の適用が二人分になるのがメリットです。

そのため、ペアローンが組めないとローンの金額が足りなくて住みたい家に住めなくなってしまいます。

関連記事:自治体のLGBTへの取り組み5選-日本のLGBTの現状や企業・学校の例も紹介

LGBTで困っていることへの相談先2選

セクシュアル・マイノリティのための相談窓口を紹介します。

関連記事:LGBTの人が抱えている悩みとは?-お悩み例や相談先も網羅

よりそいホットライン

「よりそいホットライン」は、一般社団法人社会的包摂サポートセンターが行っている電話相談事業になります。

電話、FAX、チャット、SNSの相談に対応しているため、電話では聴き取りが難しい方や若者にも相談しやすい環境になっています。また、よりそいホットラインは24時間利用可能でフリーダイヤルのため、通話料が無料です。

よりそいホットラインの電話番号はこちら

0120-279-338

0120-279-226(岩手県、宮城県、福島県からの電話)

こころの電話相談

出典:AGP ON LINE

「こころの電話相談」は、AGP ON LINEが行っている電話相談事業になります。

LGBTの当事者の悩み、周りの人の悩みに対応しています。毎週火曜日夜8時〜10時と時間が決まっていますが、本業で臨床の現場で働いている医師、臨床心理士や公認心理士が相談相手になってくれます。

こころの電話相談の電話番号はこちら▼

050-5806-7216(毎週火曜日夜8時〜10時)

まとめ

今回はLGBTについての基礎知識、LGBTが実際に抱える悩み、相談先についてまとめていきました。

LGBTの人々はさまざまな場において、困難に直面しています。たとえば学校における男女で分けた制服や、校則などです。ほかにも就活や職場で自分らしい格好ができません。

それ以外にも周りの人の理解不足など、悩みを抱えています。周囲の人に相談できない場合は、悩みを抱え込まずに相談窓口を活用しましょう。

誰もが過ごしやすい社会にするために、まずは自分が自分らしく生きていくことが大切です。

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