《2021年 最新版》SDGsの認知度 |世代別、年別推移、国別まで網羅

2021.09.17

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【更新日:2021年9月17日 by 森あゆみ

近年、さまざまなメディアがSDGsに関する話題を報じるようになりました。

企業がSDGsを経営戦略に取り込み、メディアを通じてアピールするというようなことも増えました。

多方面から注目を浴びるSDGsですが、多くの人がSDGs全17個の目標について詳しく把握しているとは限りません。

SDGsの認知度は地域や年齢などの違いによって異なることが分かっています。

そこで今回は自社独自に調査したデータを豊富に使用し、SDGsの認知度に関する現状について紹介していきます。

国内のSDGs認知度(2021年)

ディップ株式会社 ディップ総合研究所が2021年2月10日~2021年2月15日に行ったインターネット調査によると、以下のような結果になりました。

『あなたは「SDGs(持続可能な開発目標)」について、どの程度知っていますか?』という質問に対して、『内容を把握し、行動を起こしている』と回答した人は、7.1%に留まり、認知から行動までには乖離がある現場が明らかになりました。

また、内容を把握しているが行動に起こしていない人は17.3%となり、行動を起こしている人と合わせると、24.4%がSDGsの内容を理解していることになります。

『聞いたことはある』34.2%、『全く知らない』41.5%との結果が出ました。

この結果より約60%がSDGsについて認知していることが判明しました。

SDGsの認知度の推移

株式会社電通は、グループ横断でSDGsに関するプロジェクトを推進する「電通Team SDGs」のもと、全国の10〜70代のあわせて1400人を対象に、調査を行い、結果を2021年4月に公開しました。

この結果によると、2020年に実施した際の認知度29.1%から2021年には54.2%と、ほぼ倍増していることがわかります。

また、SDGsの認知度の推移は以下です。第1回(2018年)から3倍以上の認知度に伸びていることがわかります。

この背景には、テレビなどのマスメディアでSDGsが紹介される機会が増加したことや、街中の掲示物でSDGsのマークを見かける機会が増えたことなどが挙げられるでしょう。同調査によると、SDGsの認知経路では、テレビ番組が47.3%、Webが32.0%、新聞が24.2%と、テレビ番組経由でSDGsの認知度が上がったことが読み取れます。

年代別のSDGsの認知度

ディップ株式会社 ディップ総合研究所が2021年2月10日~2021年2月15日に行った上述のインターネット調査によると、年代別のSDGsの認知度は以下のような結果になりました。

この結果によると、SDGsの内容を把握している割合(ラベル青+ラベルオレンジ)は31.6%と、全年代で1番高い結果となりました。この背景には、日本国内の教育課程でSDGsに関する内容が盛り込まれていることなどが理由として挙げられます。

日本国内では、SDGsを主軸に教育を行う学校も生まれており、教育課程を通してSDGsを周知することが、SDGsの内容理解を底上げしています。SDGs CONNECTでは、SDGsを中心とした先進的な教育を行う郁文館夢学園のインタビュー記事を公開しています。あわせてご覧ください。

また「SDGsを全く知らない」と答えた割合は全年代で40%を超えています。一定数、SDGsについて知らない層がいることは明確であり、SDGsの認知度をさらに高めていくための取り組みも必要とされています。

世界のSDGsの認知度 |日本との比較

世界経済フォーラムはSDGsの認知度を28カ国 約2万人に対して調査しています。2019年と少し前の調査となりますが、その結果が以下です。

 

世界経済フォーラム(WORLD ECONOMIC FORUM)「Global Survey Shows 74% Are Aware of the Sustainable Development Goals」をもとにSDGs CONNECT編集部作成

この結果によると、日本で「とてもよく知っている」と答えた割合は1%と最下位になっている上、「よく知っている」と答えた割合も7%と最下位になっており、日本のSDGs認知度の低さが際立ちます。

経済先進国よりも新興国の方がSDGsに対する認知度や親密性が高い傾向があります。トルコでは、「とてもよく知っている」「よく知っている」と答えた割合が、あわせて53%と過半数を超えており、SDGsへの注目の高さが際立つ結果となりました。

また、パリに本社を置く多国籍の市場調査・コンサルティング会社のIpsos Group S.A.によると世界のSDGsの認知度は約4人に3人(70%以上)程度とされており、ここでも特に新興国での認知度が高いという結果を得られました。

日本やアメリカなどの先進国はSDGs認知度が約50%に対し、新興国であるトルコは92%・インドが89%・ブラジル、マレーシア、スウェーデンがいずれも87%と国民が非常に高い認知度になっています。

出典:『Ipsos Group S.A.

まとめ

今回は、SDGsに対する認知度について紐解いてきました。

近年、日本ではSDGsへの認知度が高まっているという報道が多くされます。

しかし、世界に目を向けてみると日本の認知度の低さが目立ちます。

SDGsは世界が一丸となって達成を試みる目標です。

今こそ、SDGsに関する世界と日本の違いや日本の取り組みにおいて足りないな点を把握し、目標達成に向けて取り組むべきではないでしょうか。

SDGsとは

SDGsは「Sustainable Development Goals」の略称です。日本語では「持続可能な開発目標」と表されます。

2015年9月の国連サミットで採択されたSDGsは、2016年から2030年までの15年で達成すべき17のゴールと169のターゲットで構成されています。

SDGsでは経済や環境、社会の課題が幅広く取り上げられ、持続可能な社会を築き上げるために、国連が主導してさまざまな取り組みが広がっています。

SDGs CONNECTでは、SDGsの各目標ごとに解説記事を公開しています。

▼各目標の詳細は以下の画像をクリック

▼SDGsについて詳しくはこちら

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