LGBTと仕事-問題点、就職サイト、フレンドリー企業など網羅的に解説

#LGBTQ#ジェンダー#家事労働 2023.05.02

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LGBT当事者は仕事で悩んでしまうことがあります。

LGBTであることを採用面接でカミングアウトすると、「帰ってくれ」と言われるなど、まだまだ企業のLGBTへの理解は十分ではありません。しかし、最近ではLGBTフレンドリー企業も増え、LGBT当事者向けの就職サイトも増加しています。

今回は、LGBT当事者の仕事について、問題点から就職サイト、フレンドリー企業など網羅的に紹介します。

 

【この記事でわかること】

LGBTとは-それぞれの頭文字が意味するものとは

 

LGBTとは、レズビアン(Lesbian)、ゲイ(Gay)、バイセクシャル(Bisexuality)、トランスジェンダー(Transgender)の4つのセクシュアルマイノリティの総称を表しています。

セクシュアルマイノリティを日本語で表すと、性的少数者を表し、それぞれが性に対する個性を持っているため、多様性のある社会にしていく必要があります。

▼参考記事
あなたは「LGBT」という言葉を知っていますか?

日本のLGBTの割合

日本のLGBTの割合は10人に1人以上といわれています。
自分の身近な人でもLGBTの方がいる可能性が高く、普段から言動や行動についても気をつけなくてはなりません。

10人に1人という割合なのにも関わらず、LGBTの方のための法律が少なく、人権問題になっているのが現状です。
少しずつ改革していくことで多数の理解を得ることができます。

▼参考記事
LGBTQ+は日本人口の10%!認知度は高いが理解が低い原因は? – GREEN NOTE(グリーンノート)|SDGsがすぐわかるニュースメディア

日本国民のLGBTの認知度

 

日本国民のLGBTの認知度は8割だと言われています。
ここ数年で、企業での認知度も増加しており、国民の認知度が上がっています。

厚生労働省の調査によると、企業でのLGBTの認知度は9割だと言われています。
ただ、9割の企業が認知していたとしても全体の2割ほどしかLGBTに対しての具体的な取り組みをおこなっていないのが現状です。

LGBT当事者の仕事での問題4選

LGBTの方が仕事で抱えている問題はまだまだ解決されていません。
ここでは、LGBTの方の、仕事で抱えている問題について4つ紹介します。

ハラスメントやストレス

LGBTへのハラスメントやストレスは「SOGIハラスメント」と表されます。
SOGIとは性的指向(Sexual Orientation)、性自認(Gender Identity)を表します。

SOGIハラスメントとは性的指向や性自認に関連した差別的な嫌がらせのことです。
学校や職場での性的指向や性自認を理由に不利な待遇を受け、不利益が生じることを指します。

具体例としては、差別的な言動など、当事者が不快に思うような行動があります。
普段から気をつけていないと、不快感を与えてしまう場合があります。

▼関連記事
LGBTへのハラスメントとは-SOGIハラスメントの例や法律を解説| SDGs CONNECT

福利厚生の問題

日本の職場では依然としてLGBTへの福利厚生が不十分な状態です。

LGBTへ配慮している福利厚生制度を取り入れている企業は多くありません。現状として、日本企業のうち同性パートナー制度を認めている企業は1割以下です。

福利厚生の不十分さの例を挙げると、健康保険や厚生年金の被扶養者の適用ができない、退職金の支給がない、社員旅行や社内イベントの参加が制限されるなどがあります。

▼関連記事
LGBTの人が困ること14選-現状から解決策まで徹底解説| SDGs CONNECT

▼参考
同性パートナーを「配偶者」として福利厚生認めるのは1割以下。問われる企業の多様性

採用時の問題-就職できない

LGBTの方は就職活動で悩みを抱えることがあります。
その悩みは、LGBTの方の就職率にあります。

具体的なLGBTの方への取り組みをおこなっていない企業は全体の約80%ほどであり、LGBTの方が職場で「自分がLGBTである」とカミングアウトできていない人は全体の87%と言われています。

具体的なLGBT対策をしていない企業が多い理由は、社内制度や職場環境を見直すことをせず、異性愛が前提となっているからです。
多様性を尊重し、社内制度や職場環境を見直すことで、LGBT当事者の方が就職をしやすくなります。

▼関連記事
LGBTが職場で困ること6選-就職活動での悩みや企業の対策事例も紹介| SDGs CONNECT

履歴書の性別選択が「男・女」しかない

LGBTの方は、履歴書を書く時も悩みが生じる場合があります。
履歴書の性別選択の欄が「男・女」しかないといった問題があります。

現在ではLGBTの方に対する配慮がなされた履歴書が存在しており、厚生労働省で新たな履歴書の様式について検討をし、新しい履歴書の様式例が作成されました。

現代の社会に適応された履歴書の様式を作成するという配慮は多様性を尊重していると考えられます。

▼参考
新たな履歴書の様式例の作成について

ダイバーシティ・LGBTに関する問題 | ハラスメント対応|法律事務所へ労務・労働問題の相談は弁護士法人ALG

LGBT向け就職サイト3選

現代社会でのLGBTの方に対する取り組みは、就職活動にも反映されています。
LGBTの方向けの就職サイトを紹介します。

Job Rainbow

1つ目に紹介するサイトは「Job Rainbow」です。

このサイトでは、LGBT当事者の就職活動や転職活動の体験談が記載されている点が魅力となっています。

LGBTフレンドリー企業が400社以上も登録されているため、働きやすい職場環境をいち早く探す事ができます。

▼求人サイト「Job Rainbow」はこちら
JobRainbow

求人ボックス

2つ目に紹介するサイトは「求人ボックス」です。

新着求人の数も60万件超と、他サイトと比較しても求人募集の数が多いのが求人ボックスの特徴です。勤務地や雇用形態から職場を探す事ができるため、条件に合った仕事を見つける事ができます。

▼求人サイト「求人ボックス」はこちら
求人ボックス

アッテミオファー

3つ目に紹介するサイトは「アッテミオファー」です。
このサイトでは、個性を求めている全国各地の企業が人材を募集しています。性別に関わらず、自分の個性や多様性を活せる企業が見つかりやすい求人サイトです。

自分が活躍できる場を探すことができる、とても魅力的な求人サイトです。

▼求人サイト「アッテミオファー」はこちら
20代求職者のための就職・転職サービス | アッテミオファー

LGBTは都心と首都で就職しやすさに差はあるのか

LGBTの方が就職活動をする際に、都心と首都では就職のしやすさに差があるのかについてを紹介します。

まず、前提として、LGBTの人の都心と首都での就職のしやすさに差があるという調査はありません。
しかし、LGBTの就職のしやすさは企業のLGBTへの理解度や認知度が重要になります。

LGBTの方に対する姿勢やポリシーを記載している企業は年々増加傾向にあります。この傾向は田舎よりも都心にみられます。
これは、SDGs17の目標の5.である「ジェンダー平等を無くそう」の実現を目指している企業が増えているからです。

つまり、一般的には都心の方がLGBTの方が働くのに適している環境だと言えます。

フレンドリー企業3選

現代の社会では、LGBTの方が働きやすい環境である「フレンドリー企業」があります。
フレンドリー企業とは、従業員がLGBTをカミングアウトしている、していないに関わらず、LGBTの方が働きやすい職場環境づくりに取り組んでいる企業を表します。

ここでは、多様性を尊重している、フレンドリー企業を紹介します。

日本アイ・ビー・エム株式会社

日本アイ・ビー・エム株式会社では、LGBTの方々が働きやすい環境づくりを目指しています。
職場では、多様な人材が互いに尊重し合い、能力を発揮できる職場環境の構築を構築し、多様性の持つ可能性を見出しています。

社内での具体的な活動例では、「LGBTプライド月間」を設けていることです。
Twitterなどでも呼びかけをし、多様性の理解を求めています。

その結果、日本アイ・ビー・エム株式会社はセクシュアルマイノリティの方が働きやすい環境づくりを目指す団体、「work with Pride」から「PRIDE指標2022」の最高位であるゴールドを7年連続で受賞しました。

同社では社会均等に関するポリシー(現在は「職場におけるダイバーシティー」)を社員の人々と共有しており、性的指向や性自認に関しても1984年に追加しています。

ダイバーシティ(社会均等)に関しての取り組みを1984年から積極的におこなっているのは社会で尊重されるべき行動であり、先駆的な活動です。
日本アイ・ビー・エム株式会社のように多様性を理解しながら行動に移している企業は年々増加しています。

▼関連記事
LGBTビジネスの現状と課題| SDGs CONNECT

▼参考
日本アイ・ビー・エム株式会社

LGBTQ+の取り組み指標であるwork with Pride – PRIDE指標2022で、7年連続Gold受賞とレインボー認定を獲得 | Think Blog Japan

株式会社東急ホテルズ

株式会社東急ホテルズでは、現代のLGBTの方に対して取り組みが行われています。
LGBTの方に対しての対応方法などの従業員育成や、アンチセクシャルハラスメントの方針について、認知が行われています。

従業員の育成では主に、それぞれがこだわりを持ち、自由な気持ちを持って働ける環境作りを目指しています。

また、東急ホテルズではダイバーシティを推進しています。
従業員の人々がお客さんの視点に立つことで実現していることもあります。

そのため、多種多様なアメニティも充実しており、LGBTの方が快適に過ごせるような環境が用意されています。
従業員がLGBTの方への理解を深めている結果が快適な環境を作ることに繋がっています。

▼関連記事
LGBTフレンドリーな企業の取り組み6選-業界別の取り組み事例も紹介

▼引用
株式会社東急ホテルズ

スターバックス コーヒー 株式会社

株式会社スターバックス コーヒー 株式会社では、店舗従業員のドレスコードを改訂しました。
ドレスコードの改訂により、従業員が選択できる制服の幅が広がり、デニムや帽子などを着用することが可能になりました。

▼引用
スターバックス コーヒー ジャパン

会社をフレンドリー企業にする方法

会社をフレンドリー企業にするには、さまざまな方法があります。
フレンドリー企業にするための取り組みについて紹介します。

▼関連記事
企業のLGBT取り組み事例3選-双方のメリットやLGBTフレンドリー企業も紹介| SDGs CONNECT

社員研修を行う

社内でのLGBTに関してのトレーニングを提供している会社があります。
多数ある企業の中でも、マイクロソフト社では、LGBTの社員がより理解され、LGBTが尊重されるようになりました。

マイクロソフト社では「ビジネスによるLGBT平等サポート宣言」に賛同することで性的指向や性同一性などの多様性を認め尊重し、それぞれの社員が力を発揮できる場所を作りあげています。

マイクロソフト社が目指すものは「Empower every person and every organization onthe planet to achieve more. (地球上全ての個人と全ての組織が、より多くのことを達成できるようにする)」です。

多様性の理解をしている社員がいるからこそ、社内ではアライを増やすイベントの実施や役員、マネージャー、新入社員、人事部への研修などをおこなっています。

社内でのコミュニティでこのような活動がされているのは「ビジネスによるLGBT平等サポート宣言」の存在が大きいと思います。

既にLGBT社員研修を行っているさまざまな事例を参考に自社にも取り入れてみましょう。

アライ
アライとは、性的マイノリティの人たちを理解し、支援する人のことを指します。
アライ本人は性的マイノリティを持っていません。

▼関連記事
LGBTに対する取り組み事例15選-企業・学校・自治体の取り組みを紹介| SDGs CONNECT

▼引用
日本マイクロソフト、「ビジネスによる LGBT 平等サポート宣言」に賛同

相談窓口を設ける

社内でLGBTの方の相談窓口を設けるフレンドリー企業があります。
会社で働いている人が相談できる場を設け、安心して働くことができるように社内整備されています。

社内の相談窓口では主に、LGBTに関する社内体制づくりの進め方などを充実させ、LGBTの方にバリアフリーな環境を目指します。

▼関連記事
LGBTの人向けの商品5選-商品販売のメリットと売り場の工夫も紹介| SDGs CONNECT

LGBTプライド月間を設ける

「LGBTプライド月間」という期間をご存じでしょうか?

LGBTプライド月間とは、LGBTQ+の権利を啓発する活動やイベントが開催される期間のことを表します。
LGBTプライド月間は主に、セクシュアルマイノリティを持つ人たちがコミュニティ内で自発的に行動できるような期間を設ける意味で用意されています。

プライド月間を実施している企業の例として、楽天では「Walk Together With Pride」キャンペーンを紹介します。
自由な個性を表現した「ぬりえ」を虹色のフラッグに見立ててパレードを演出します。
フラッグのような虹色の「ぬりえ」をSNSでシェアすることで多様性のサポートを表すことで多様な性のあり方を尊重することができます。

▼プライド月間の開催例はこちら
「Walk Together with Pride」キャンペーン

▼参考
プライド月間は誰のため、何のためにあるのか

注意すべきこと-ピンクウォッシングにならない

ピンクウォッシングとは、自分に不都合な事象を隠すために良い印象を与えることを表します。

ピンクウォッシングの例として、渋谷区でパートナーシップ制度が導入された際に、宮下公園の再開発にあたって、路上生活者が追放されたという例があります。
これは、「パートナーシップ制度の導入」というタイミングを利用したのではないかと考えられています。

他にも以下のような事例がピンクウォッシングとして批判されています。

・「LGBTフレンドリー」をアピールしているにも関わらず、具体的な行動が伴っていない
・アメリカのフレンドリー企業が反LGBTの議員に献金する矛盾行為

ピンクウォッシングにならないためには、具体的な解決策を挙げることが大切だと考えます。
何を目的としてその行動をするのかを明確にすることでピンクウォッシングになることを防ぎます。

▼参考
プライド月間に考えたい「ピンクウォッシング」とは? | GQ JAPAN

私たちにできること-LGBTを支援するには

私たちがLGBTの人たちを支援するためには、理解を持つことが重要です。
特に、LGBTの人がどんな悩みを持っているのかを知ることで解決につなげることができます。

私たち(同僚)ができることとして具体的な例をいくつか挙げていきたいと思います。

1.言葉選びに気をつける

異性愛を前提とした会話は本当にLGBTの方が不快にならないのでしょうか?
男性に対して「彼女はいるの?」と聞くのは相手が異性愛者だと決めつけてしまっています。
また同様に、女性に対して「彼氏はいるの?」と聞くことも配慮が足りていません。
物事を客観的に見る視点を持つことが重要です。

2.カミングアウトをしやすい環境づくりをする

カミングアウトをしやすい環境づくりをすることはとても大切です。
LGBT当事者が一番辛いのは悩みを抱え込んでしまうことです。

LGBTの方がカミングアウトをした際に、カミングアウトされた側は否定から入ってしまうケースも少なくありません。カミングアウトされた側は当事者への理解をした上でコミュニケーションを取りやすい関係でいる必要があります。

ただし、必ずしもカミングアウトする必要はありませんし、カミングアウトされる必要もありません。
お互いが関わりやすい関係性でいるのが一番良いのです。

2つの具体例をあげましたが、カミングアウトをしやすい環境づくりやLGBTについて知ることで、LGBTの人が過ごしやすい環境を作ることができます。
コミュニケーションや意思疎通が大切です。

▼関連記事
ALLY(アライ)とは?-LGBTを理解・支援するALLYにできることや活動事例を紹介| SDGs CONNECT

まとめ

LGBT当事者の仕事について新しく知ったことはありましたでしょうか?

「LGBT」と「仕事」の関係性について重要な点をまとめていましたが、様々な企業で取り組みが行われていることに気づくことができたと思います。

また、私たちにできることなど、身近なところから少しずつ取り組めるような活動もあったと思います。
私たちの身の回りにもLGBTで仕事に悩みを抱えている方もいらっしゃいます。

少しでも意識を持つことで少しずつ環境づくりをしていきましょう。

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