【実例紹介】SDGs4達成のために私たちにできること|学生向けに高校・大学から見る事例も紹介

##教育#SDGs#SDGs目標4 2022.03.01

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世界中の人々が質の高い教育を受けるために、何か活動を起こしたい!
でも、何をしていいか分からない…と考えている方も多いのではないでしょうか。

今回は、SDGs4「質の高い教育をみんなに」の達成のために、年代を問わずにできる取り組みを紹介していきたいと思います。

SDGs4「質の高い教育をみんなに」とは

SDGs4「質の高い教育をみんなに」とは

SDGsの4番目の目標は、“だれもが公平に、良い教育を受けられるように、また一生に渡って学習できる機会を広めよう”というテーマのもと、10個のターゲットから構成されています。

SDGs目標4に関して詳しくはこちら▼

世界の教育の現状

現状として、世界では幼稚園に通えない子どもたちは1億7500万人いると言われています。
3〜5歳の子どもたちが、幼稚園等に通って教育を受けることで、その後小学校で学習についていけなくなる割合が低くなるため、早急の対応が求められています。

上の画像は、学校に通えない子どもたちの割合を示しています。注目すべきはサハラ以南のアフリカの割合です。半分以上の子どもたちが学校に通えていません。

学校に通えない理由

では、何故子どもたちが学校に行けない状況が生まれているのでしょうか。

学校に行けない理由の一つとして、家族のために働かなければいけないことが挙げられます。家が貧しいため、子どもたちは花や果物を売ることで家計を支えています。

また、2つ目の理由として親が「女性は結婚するから学校に行かなくても良い」と考えており、学校に通わせてもらえないことが挙げられます。

学校に通えたとしても途中でさまざまな困難に直面し、学校を辞めてしまう生徒が多く存在します。たとえば、生徒の数に対して教師の数や教科書が圧倒的に少なく、子どもが必要な内容を教わり切れていないケースがあります。

他にも、戦争により学校自体が破壊されてしまったり、生徒が病気にかかってしまい、途中で学校に通えなくなってしまう生徒が一定数存在します。

SDGs4達成のために私たちにできること

学校に行けない子どもを減らすために何かしたいけれど、お金や暇がないからできることはあまり多くない…そう考えている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
そんなことはありません。少しでもSDGsのために行動を起こす人が増えれば、それが集まって大きな力となります。

今回は、年代を問わずにできる取り組みについて、いくつか紹介します。

現状を知る

見識を広めておくことは、今できることを考えるきっかけや将来の行動に繋がります。インターネットや新聞を読むことで、教育の課題を知ることができます。例えば、世界の事情だけでなく、日本の教育事情を知るということです。
「質の高い教育をみんなに」という対象は、学校に通えない子どもだけでなく、私たちの住んでいる日本のような発展途上国の学生も含まれています。

日本の大きな課題例としては、いじめ問題やインターネット環境の格差が挙げられます。特にインターネット環境の格差は、新型コロナウイルスの流行によりオンライン授業が主流になったことで顕在化しました。日本の教育は、学校に通えない子どもが多いサハラ以南の国々に比べれば良い環境にありますが、全ての子どもが本当に質の良い教育を受けているとは言えません。

日本でも、生まれ育った家庭や地域のために「7人に1人」は勉強する機会を奪われていると言われています。

世界だけでなく、日本の教育現場における問題に目を向けることは「質の高い教育」を考えるきっかけになります。

寄付や募金をする

教育環境を改善するために活動をしている団体に寄付することも、私たちのできることの1つです。
以下はおすすめの寄付・募金先です。

1.日本ユニセフ協会
約190の国と地域で、子どもたちの命と健康、権利を守るために活動している公益財団法人日本ユニセフ協会は、昨年度多くの学校がコロナ禍で休校となる中、3億100万人の子どもに遠隔教育の導入や学校の安全な再開に向けた支援を行いました。

「ユニセフ・マンスリーサポート・プログラム」という月の寄付金額を自由に設定できる募金活動を行っているため、中・長期的な視点で子どもの支援事業を実施しています。また、年に4回子どもたちの状況とユニセフの活動を伝える広報誌「ユニセフ・ニュース」が寄付者に届けられるため、より活動や現状の理解を深められます。

2. カタリバ
カタリバは、全国で子どもの教育支援活動を行っている東京都の認証を受けた認定NPO法人です。経済的理由や、親のDVや病気によって十分に勉強する機会がない子どもたちのために、放課後教室を無料で開いたり、一緒に夕食を作る活動を行っています。月額1000円から寄付が可能で、1人が1年間1000円の寄付を行うと、生徒2人に1カ月間授業ができると言われています。

学校の取り組みに参加する

高校や大学が開催している教育に関するイベントに参加することは、知見を広げると共に、次のアクションを起こすきっかけにもなります。
イベント形式のため、学生だけでなく大人も参加できるような取り組みもあるので誰でも気軽にSDGsに触れることが出来ます。

ここからは、高校と大学の取り組み事例を紹介していきます。

SDGs4達成のための高校での取り組み事例

お茶の水女子大学附属高等学校

お茶の水女子大学附属高等学校では、生徒による国連SDGs達成のための世界におけるジェンダー啓発イベント「What is GENDER?‐未来を作るのは私たち-」が開催されました。
このイベントは大学や附属中学校と連携して行われ、校種・教科の横断的なプロジェクト型学習体験の場となりました。途上国の女子の現状と希望を描いたジェンダー啓発映画の上映や、LGBTワークショップ、商品の販売などが行われ、売上金は途上国女子教育支援やLGBT支援団体に寄付されました。

聖徳学園高等学校

聖徳学園高等学校は、学びから実践する産学連携国際協力プロジェクトが行われています。
各クラスが異なる開発途上国を担当し、その国の問題発見から解決の提案と実行まで行う通年カリキュラムが展開されています。

学習中にはSDGsに関する説明も行われ、SDGsの理解を深めながら企画を練り上げていきます。過去の事例としては、貧しい子どもたちが世界を知り、英語を学ぶ動機付けとすることを目的とした「世界カルタ」の制作が実行されました。聖徳学園高等学校の活動は国の教育機関で取り上げられ、大きな反響を呼んでいます。

SDGs4達成のための大学での取り組み事例

上智大学

上智大学では、「国連の活動を通じて、世界と私たちの未来について一緒に考える」をコンセプトにした「上智大学国連Weeks」を年に2回、2週間ずつ開催しています。
国連や国連関連機関に焦点を当て、学生だけでなく一般の方に向けた講演会やシンポジウムを行い、SDGsの意義と役割を社会に発信しています。毎回約2000人の来場者が参加している講演では、参加者も一体となり世界の未来について考えます。

岡山大学

岡山大学では、ユネスコが主導してきた「持続可能な開発のための教育(Education for Sustainable Development、ESD)」を実現するために、アジアで唯一のユネスコチュア(大学間における知識の交流と共有を通じて、高等教育機関および研究機関の能力向上を目的とするプログラム)および国連大学認定の岡山ESD地域拠点として教師教育に注力しています。
ESDとは
持続可能な開発のための教育(Education for Sustainable Development)の略称であるESDは、簡潔に言うと「持続可能な社会の創り手を育む教育」です。
今、世界で起こっている気候変動、生物多様性の喪失、資源の枯渇、貧困の拡大などの問題を主体的に捉えて行動できる価値観を持った人材の育成を目的とする教育のことを指します。

ESDはSDGs4番の7番目のターゲットとしても設定されており、ESDの実現がSDGs達成の鍵になると言われています。

東アジアや東南アジアのESD拠点と連携しながら、アジア全体の教師教育の在り方をESD実現の方向に向けるために活動しています。

終わりに

今回は、年代を問わずに取り組めるSDGs達成のための行動事例を紹介しました。
個人ができることは少ないと考えるのではなく、少しずつSDGsについて調べたり、少額寄付をするだけでも大きな達成のための一歩になります。この記事が、身の回りにあるイベントを調べるきっかけになれば幸いです。
SDGsCONNECTはSDGsに特化したメディアです。様々なトピックスが取り上げられており、新たな発見があるかもしれませんので、是非読んでみてください!

SDGsとは

SDGsは「Sustainable Development Goals」の略称です。日本語では「持続可能な開発目標」と表されます。

2015年9月の国連サミットで採択されたSDGsは、2016年から2030年までの15年で達成すべき17のゴールと169のターゲットで構成されています。

SDGsでは経済や環境、社会の課題が幅広く取り上げられ、持続可能な社会を築き上げるために、国連が主導してさまざまな取り組みが広がっています。

SDGs CONNECTでは、SDGsの目標ごとに解説記事を公開しています。

▼各目標の詳細は以下の画像をクリック

▼SDGsについて詳しくはこちら

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