《実は存在した?》SDGs18番目のゴールの噂|都市伝説と実際のゴール

#LGBTQ 2021.08.24

この記事をSNSでシェア!

 

【更新日:2021年9月11日 by 森あゆみ

SDGsで掲げられた17の目標をみなさんは覚えていますか?

貧困や飢餓の問題からまちづくり、環境の問題まで、SDGsの17の目標は、地球上のさまざまな課題を網羅しています。

しかし、本当にこの17の目標は世界のすべての課題を網羅しているのでしょうか。

実は、独自に18番目のゴールを設定している団体も存在しています。

今回はそんな謎の多いSDGsの18番目のゴールの謎を解いていきたいと思います。

SDGs18番目のゴール

SDGs18番目のゴールとは

SDGsでは17の目標が掲げられています。貧困からジェンダー平等、エネルギーからまちづくり、環境まで幅広く網羅されており、世界が一眼となってSDGsに取り組むことで、持続的な社会を構築できます。

しかし、世界のすべての課題がこの17の目標に分類されると安直に考えてしまうことは危険です。身近な社会問題に目を向け、18番目の目標を探す心がけも重要なのです。

実は、団体として独自のゴールを18番目に設定している場合もあり、18番目のゴールに関してさまざまな憶測が飛び交っています。

17の目標に入らなかったLGBTの権利

SDGsではジェンダー平等の達成は掲げられていますが、LGBTQには直接的な言及がないと言われています。

国連人権理事会は性的指向や性自認にかかわる暴力や差別からの保護を決議している一方、世界には同性婚が合法の国から、同性間の性行為に死刑などの重罰を科している国まであり、SDGs策定のための国連交渉では、LGBTQの権利を共通目標に含むことはできませんでした。

▼LGBTQについて詳しくはこちら

2017年9月4日には、世界のLGBTQについての課題を考える「SDGsに書かれなかったLGBTの権利」という勉強会がジェンダーユニット主催で開かれました。

日本はLGBTの権利について先進的な法律を持つ国々と比べて同性間のパートナーシップの法的保護などが遅れています。一方、世界ではかつて英国の植民地であった国々やイスラーム圏などを中心に、「反ソドミー法」という同性間性行為に重刑を課す法律の影響が残る地域もあります。また、各国でのLGBTへの人権侵害、男性の中での女性性の忌避感から日本の教育現場では「女っぽい」男性への過酷ないじめなど、さまざまな面での課題が出され、議論が展開されました。

参考:ジェンダー勉強会「SDGsに書かれなかったLGBTの権利」を開催  | レポート | 国際協力NGOジョイセフ(JOICFP)

18番目のゴールに関する都市伝説

18番目は「生まれる権利と死ぬ権利」?

この都市伝説は「やりすぎ都市伝説」で有名な関暁夫さんが著書で紹介していたものです。

この都市伝説はSDGsの18番目のゴールは「生まれる権利と死ぬ権利」なのではないかというものです。

このゴールは、2030年に追加でSDGsのゴールになるのではないかと噂されており、「デザイナーベビー」と「延命治療」いう言葉が関係しているようです。

デザイナーベビーとは、遺伝子を操作し、見た目や能力、健康などを「デザイン」して生まれた子どものことを指します。

医学が発達した今、生まれる子どもの見た目や性別を操作することが可能な世の中はすぐそこまで来ているとも言われています。そのようにして誕生する子どもについての権利が「生まれる権利」です。

また医療の発達に伴い、延命技術が進んでいけば、寿命が大幅に延びることが予測されます。その時に人間はいつ死ぬのか、どのように死ぬのかを選べる権利が「死ぬ権利」です。

命という自然の摂理を、科学によってこれまで以上にコントロールできるようになる時代に「生まれる権利と死ぬ権利」が目標として掲げられるのではないかという都市伝説です。

詳しくはこちら▼

Mr.都市伝説・関暁夫の都市伝説7 ゾルタクスゼイアンの卵たちへ | 関 暁夫 |本 | 通販 | Amazon

18番目のゴールを独自に設定している団体

トヨタが掲げる SDGsゴール+1

トヨタ自動車では、SDGsの取り組みとして既存の17個のゴールに加えて「さらに、すべての人に感動を」という項目を設定しています。

この項目の中には「トヨタとスポーツ」と「モータースポーツ」の2つがあり、主にスポーツを通しての感動を届けることを目標にしています。

実際にさまざまなスポーツイベントを通じて、人々の心を豊かにする活動を行なっています。

参考:https://toyotagazooracing.com/jp/motorsports/

ベネッセが掲げる SDGsゴール+1

ベネッセでは、「超高齢社会」をSDGsの18番目のゴールに設置しています。

「超高齢社会」は、世界に先駆けて日本が直面している大きな課題であるという考えの元、ベネッセは超高齢社会をSDGsのこれまでのゴールにはない18番目の目標として捉え、介護事業で蓄積してきた知見を発信・共有するなど、社会環境を踏まえた取り組みを行っています。

参考:https://www.benesse.co.jp/brand/about/policy/

モスフードサービスが掲げる18番目の目標

モスフードサービスでは、「心の安らぎ」「ほのぼのとした暖かさ」をSDGsの18番目のゴールに設置しています。

この「心の安らぎ」「ほのぼのとした暖かさ」は、モスフードサービスの基本方針に沿ったもので、この心の安らぎとほのぼのとした暖かさを世界の人々に広げていくことを目指しています。

参考:https://www.mos.co.jp/company/csr/management/sdgs/

ラオスの18番目のゴール

ラオスでは、国として独自に「不発弾撤廃」を18番目のゴールとして設定しています。

このゴールは、オバマ元アメリカ大統領と潘基文元国連事務総長のASEAN・東アジアサミット参加の機会を利用して、不発弾が開発・経済活動に及ぼす悪影響を軽減するために、独自にSDGsの18番目のゴールとして設定したものです。

「私たちはSDG『第18目標』を通じて、こうした恐るべき傾向を永久に断ち切りたいと考えています。不発弾汚染がもたらす社会経済的影響は、人々が自分の土地の安全性に自信を持てないということを意味し、ひいては、農民やその家族の収入に悪影響を及ぼし、国全体の開発を阻害することになります。」と潘事務総長は語っており、民衆を不発弾から解放するための強力なツールとしてSDGsを使用しています。

参考:https://www.sdgsforall.net/index.php/languages/japanese/196-sdg

まとめ

今回はSDGsの18番目のゴールについて紹介しました。

都市伝説のような本当か分からないような話から、ラオスのように国の平和を守るために独自に設定しているものまで、さまざまな18番目のゴールが存在しています。

実際の所、SDGsの18番目のゴールは公式では存在しません。しかし、LGBTQのようにSDGsのゴールには記載されていない、無視してはいけない問題もたくさんあるのが現実です。

今後の生活でどのような目標が新しく生まれ、どのように解決していくのか。

みなさんも自分なりの18番目のゴールについて考えてみてください。

SDGsとは

SDGsは「Sustainable Development Goals」の略称です。日本語では「持続可能な開発目標」と表されます。

2015年9月の国連サミットで採択されたSDGsは、2016年から2030年までの15年で達成すべき17のゴールと169のターゲットで構成されています。

SDGsでは経済や環境、社会の課題が幅広く取り上げられ、持続可能な社会を築き上げるために、国連が主導してさまざまな取り組みが広がっています。

SDGs CONNECTでは、SDGsの各目標ごとに解説記事を公開しています。

▼各目標の詳細は以下の画像をクリック

▼SDGsについて詳しくはこちら

この記事をSNSでシェア!

  • ランキング

    新着記事

    アシックスの新しいランニングシューズNIMBUS MIRAI(ニンバスミライ)

    SDGsの基礎知識

    食品ロスとは?原因や日本と世界の現状、家庭でできる対策を紹介

    もっとみる

    おすすめ

    食品ロス削減のおすすめアプリ5選-アプリ活用のメリットから特徴を徹底比較