SDGsと不平等の関係-さまざまな不平等をなくすための取り組みを紹介!

##ジェンダー#SDGs目標10 2022.06.09

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世の中にはさまざまな不平等がありますが、それを解決するための目標がSDGsにも設定されています。今回の記事では、現在の課題や不平等の原因、不平等を解消するための取り組みについて徹底解説します。

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SDGsと不平等

SDGs目標10「人や国の不平等をなくそう」とは、各国内および各国間の不平等を是正するべく掲げられている目標です。

世界にはさまざまな不平等があり、先進国や開発途上国、同じ国内でも地域によって異なる問題が掲げられます。

2030年までにジェンダー問題や差別問題などの不平等を解決するために世界中で協力する必要があります。

世界の現状

所得格差が起きている

世界の不平等として所得格差は大きな例です。

世界の約10%の裕福層が全世界総所得のうち40%を占めているといわれています。

所得格差が起きる理由の1つとして急速な国の発展が挙げられるのです。国が発展していくときに貧困層への支援が足りず、恩恵を受けるのが一部に限られることで所得格差は生まれていきます。

また、現在の金融市場は富裕層はより裕福に、貧困層は貧困のままといったシステムとなっており世界において大きな所得格差の原因となっているのです。

アフリカ地域は子供の死亡リスクが高い

子供の死亡率は年々減少しています。1999には1250万人でしたが2019年には520万人まで減少しました。

しかし国ごとに数は多くは変わり、サハラ以南のアフリカ地域では他の地域に比べ死亡のリスクは高く、特に5歳未満の死亡の半数が集中しており平等とは言えません。

開発途上国や紛争地域などでは医療体制や生後のワクチン摂取、栄養不足などによりなくなってしまう子供も多いです。

医療体制などの普及は今後の必須課題になっていきます。

人種差別

人種差別は古くから存在しており、今もなお続いています。

特に物心がつく前の子供には人種差別によるいじめが見られるのではないでしょうか。

もしくは無意識のうちに黒人をさけたり、顔のパーツや髪の色などで人種差別をしている可能性もあります。

差別意識は親から子への伝え方から学んでいくものであり、偏見しないように教えていくのが私たちのやるべきことです。

障がい者差別

世界人口のうち約15%が精神的、身体的な障害で苦しんでいると言われています。

健常者と違うといった理由で仕事の機会を奪うことや迫害は常に問題になっているのです。

最近では障害者雇用も増えてきていますが身体的な障害を持つ人たちがメインで、精神的な障害は軽視されています流れがあります。

障害のことは知らなければ理解できません。知ることが世界中から障害差別を減らす一歩なのではないでしょうか。

ジェンダー差別

男女の格差差別は世界中の問題です。

世界中の労働人口のうち、3分の1が女性言われています。国会議員の割合が23%と低いなど女性の社会参加が低いことが問題に挙げられています。

また、賃金も男性と比べると女性の方が低いこともいわれており、賃金の完全平等を実施できた国は少ないです。

男女の就職率や賃金を平等にすることは世界中の課題となっています。

日本の現状

ジェンダー差別

日本のジェンダー差別は世界的に見ても低いといわれているのです。

世界各国の男女格差を数値化したジェンダーギャップ指数では、2021年に156ヵ国のうち120位とかなり低い位置にいます。

ジェンダーギャップ指数は経済、教育、健康、政治の4つの分野から作成され、日本では経済と政治の2つの数値が低く、特に政治は147位と世界の取り組みから遅れていることが分かります。

人権問題

日本では人権の問題が多々あります。

女性のジェンダー問題を始めとして、障害者の人権や外国人の人権、前科者や高齢者、いじめなどさまざまな例が挙げられます。

人権差別などは自分と違うものや知らないものを排除しようとする考えからくる問題です。

子どもに勉強以外の知識を教え、導いていける大人になることが今後重要になるでしょう。

所得格差が増えている

日本の所得格差は年々と格差が増えているのが現状です。

1990年から2014年まで格差を測る指標の1つであるジニ係数は増え続けています。2017年には減少しましたが増加量に対しての減少量は少ないです。

バブル崩壊後都市部と地方での格差が大きく非正規雇用などが増えた結果、低所得者が増えてしまいました。

▼日本の現状について詳しくはこちら

《完全版》 日本のSDGsの現状|政府の取り組みから企業事例まで

企業の取り組み事例3選

株式会社良品計画

良品計画ではフェアトレードを行っています。 

フェアトレード商品でも良品質で低価格を追求し、愛され続ける商品開発に取り組んでいるのです。

2010年からフェアトレード100万アクションキャンペーンの実施など、フェアトレードに大きな関心を見せています。

アート引越センター株式会社

アート引越しセンターでは働きがいのある環境づくりを目標にSDGsに取り組んでいます。

男女格差に対する取り組みの「女性活躍推進プロジェクト Weチャレンジ」では女性従業員が推進し、働きやすい環境を女性主体で作っています。

また保育事業も展開しており子育てしながら働ける社会の実現を目指しているのです。

セブンホールディングス株式会社

セブンホールディングス株式会社では年齢や性別、国籍を超えた多彩な人材による「ダイバーシティ経営」を推進しています。

また営業面では外国人従業員レジ接客研修を月2回実施をしており、講義や実務、クイズやディスカッションなどさまざまな方法で研修をしており、留学生が働きたくなる環境を築き上げているのです。

▼SDGs事例について詳しくはこちら
SDGsの取り組み事例51選|企業と個人の事例を17のゴール別に徹底網羅

私たちにもできる取り組み3選

募金・ボランティア

募金やボランティア活動は誰でもできる身近な取り組みです。

コンビニなどでみる募金箱におつりの数十円を入れるだけでも救える命があります。

ボランティア活動を実際にすることで新たな人との繋がりや新しい体験ができ、貴重な経験の1つになるかもしれません。

フェアトレード商品

フェアトレードとは適正な価格で取引がされる仕組みです。

フェアトレード認証ラベルというものがあり、探しやすいのも特徴です。

生産者にとっては適正な取引ができるので収入が安定し、消費者は安心・安全な製品を購入できます。

身近で誰かの助けになることもでき、自分にもメリットのあるフェアトレード商品を手に取ってみてください。

相手を知る

不平等が起こる主な原因は相手のことを理解していないことです。

知らなければ助けることもできず、それどころか忌避してしまいます。

無意識の差別をしないようさまざまな知識を知り、助け合うことが必要です。

▼SDGs個人について詳しくはこちら
個人でできるSDGsの取り組みと求められる3つのこと|具体例・年齢別に解説

まとめ

不平等の問題は一度に解決できるものではありません。

地道な努力と何世代にも渡り受け継がれていく差別意識を無くしていくことで達成できる目標かもしれません。

1人1人の意識から変えていき、より良い世界を作っていきましょう。

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