【更新日:2022年2月18日 by 三浦莉奈】
近年、SDGsは多方面から注目をあびています。世間の認知度があがってきたのはもちろん、政府、企業、教育機関などはSDGsに対して理解を深め、積極的に取り組む姿勢をアピールしています。
しかし一方で「そもそもSDGsって誰が作ったものなの?」という疑問をお持ちの方も多いのではないでしょうか。
今回は、SDGsの作られた経緯から誰がSDGsを作ったのかを解説していきます。
SDGsとは
SDGsは「Sustainable Development Goals」の略称です。日本語では「持続可能な開発目標」と表されます。
2015年9月の国連サミットで採択されたSDGsは、2016年から2030年までの15年で達成すべき17のゴールと169のターゲットで構成されています。
SDGsでは経済や環境、社会の課題が幅広く取り上げられ、持続可能な社会を築き上げるために、国連が主導してさまざまな取り組みが広がっています。
SDGs CONNECTでは、SDGsの目標ごとに解説記事を公開しています。
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SDGs採択の経緯
SDGsは2001年に策定されたミレニアム開発目標(Millennium Development Goals: MDGs)の後継として国連で定められました。
MDGsの誕生
2000年9月にニューヨークで開かれた国連ミレニアム・サミットで147の国家元首を含む189カ国の加盟国代表が、21世紀の国際社会の目標として、より安全で豊かな世界づくりへの協力を約束する「国連ミレニアム宣言」を採択しました。
この宣言と1990年代に開催された主要な国際会議やサミットでの開発目標を1つにしたものが「ミレニアム開発目標(Millennium Development Goals: MDGs)」です。
MDGsは国際社会の支援を必要とする課題に対して2015年までに達成するという期限付きの8つの目標、21のターゲット、60の指標を掲げていました。
こちらが8つの目標です。
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MDGsは達成期限となる2015年までに、グローバル、地域、国家、地方のレベルでの協調努力によって、すべての目標について大きな進歩が見られ、何百万という人々の生活が改善されました。
具体的には
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などが挙げられます。
一方、MDGsが策定されてからの15年間で、開発をめぐる国際的な環境が大きく変化し、MDGsの追求だけでは十分に取り組むめない、新たな課題が目立ってきたことにも目を向けなくてはならなくなりました。
具体的には
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などが挙げられます。
また、開発にかかわる主体の多様化も進められてきました。
これは、各国の政府や国際機関が開発協力に取り組むに当たって、民間企業やNGOなどの市民社会との連携が必要となっていることを示しています。
SDGsの誕生
2015年までに達成できなかったMDGsの「残された課題」や新たに顕在化してきた課題が、2015年以降に国際社会が取り組まなくてはならない課題として浮かび上がってきました。
途上国の経済問題を解決しようと発足した「開発目標」から、貧困削減や、多様性など経済の発展だけではなく、社会をより良くするためにどう世界が変化すべきなのかを記されたのがSDGsです。
「2030アジェンダ」は、MDGsが達成できなかった事業に取り組む一方で、経済面・社会面・環境面の3つの側面全てに対して目標を達成することが求められるようになりました。
SDGsは誰が作ったのか?
SDGsは、以上のような経緯を経て、3年間の議論の末に国連サミットでより良い世界を目指す目標として掲げられました。
そのためSDGsは「誰か1人」が作った目標ではなく、大勢の意見や世界の状況を鑑みた結果が詰まっています。
まとめ
今回の記事では、SDGsは誰が作ったのか、どのような経緯で生まれたのか、について紹介しました。
よく聞くようになったけれど実際何か分からない、どんな目的で作られたのか分からない、と言った方もご理解いただけたでしょうか。
SDGsは知識を持つだけでなく、実際に行動することで初めて意味を持ちます。
この記事を読んだ皆さんが目標達成のための一歩を踏み出せると幸いです。
SDGs CONNECT ライター。ジェンダーと教育を中心に幅広く勉強中です。趣味はサイクリングと映画鑑賞。記事を読んだみなさんが、社会にポジティブな影響を与えられますように。