さまざまな企業の名刺やWebサイトでSDGsのロゴを見かける機会が増えましたが、SDGsロゴには使用許可が必要なケースがあることを知らない方も多いのではないでしょうか。
今回の記事ではSDGsロゴの使用許可方法について解説し、基本知識からSDGsロゴ使用許可申請手順までを徹底解説します。
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そもそもSDGsのロゴの種類は?
SDGsに関するサイトや広告に度々登場する「ロゴ・シンボル」ですが、そのデザインは「ロゴ」「カラーホイール」「アイコン」と複数存在します。
以下に表示している画像は「SDGsポスター」と呼ばれるもので、SDGsを表現する3種類のデザイン(ロゴ・カラーホイール・アイコン)を集めたものになります。
関連記事:《徹底網羅》SDGsの「ロゴ」ってなに?~ロゴの誕生から使用方法の今までを徹底解説!~
(参考:SDGsロゴ|ダウンロード方法・使用ルール・許可申請を解説)
SDGsロゴ
SDGsロゴは「Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)」という言葉とカラーホイールが組み合わさったもので、横型と縦型の2種類があります。
また、この他にも配色がモノクロであるものや国連のエンブレムがあしらわれたものなどがあります。
SDGsカラーホイール
カラーホイールは17の目標が持つ色を円状に集結したアイコンです。SDGsロゴの中だけでなく、名刺やバッジなどでも見かけることがあります。
17のアイコン
17のアイコンはSDGsが目指す17の目標を表すアイコンです。
1つの目標につき1つのアイコンが存在し、各目標を表現するピクトグラムが印象的です。また上記のデザイン以外にも配色がモノクロ・反転しているものがあります。
SDGsロゴの使用許可方法
これら素敵なロゴ・アイコンを見て「ぜひ使いたい」と思った方も多いと思います。
しかしこれまでに紹介したロゴ・アイコンについて、その使用用途によって許可を取る必要があるため少し注意が必要です。
申請許可が必要なケース
資金調達目的・商業用途
SDGs活動を支援する際、その資金調達の方法としてロゴ・アイコンを用いること。またロゴ・アイコンを利用した商品の販売など、資金調達目的・商業用途に関わる用途での使用には国連への許可が必要になります。
申請許可が不要なケース
情報目的
情報目的での使用にのみ、申請許可が不要とされています。
また、情報目的とは非商業的または資金調達を意図しないところでの使用を意味しています。
情報目的の例としてはプレゼン資料やスライド内の使用など、ロゴ・アイコンに関して「お金」が生じない用途などが挙げられます。
ロゴの注意点3選
ロゴのデザインを変更しない
ロゴ配置を変える、配色を変える、形状を変えるといったロゴのデザインに関わる変更は禁止されています。
そのため配置や配色に変化が必要な場合は、縦型・横型のSDGsロゴや反転・モノクロカラーのアイコンなど、予め用意されているデザインを使用しましょう。
企業ロゴと並べて使う際は所定の文言を添える
SDGsロゴ、カラーホイール、アイコンと並べて当該主体のロゴを表示する場合には「(主体名/私たち)は持続可能な開発目標(SDGs)を支援しています」という文言を添える必要があります。
他にも、企業ロゴとSDGsロゴとの間には「100%黒色で0.5ポイントの線を加える」など細かな規定があるため、企業ロゴと並べて表示させる際には注意をしましょう。
ロゴの使用許可期間
国連が一般的または特定的な通知により別途連絡しない限り、SDGsロゴ・カラーホイール・アイコンの使用は2030年12月31日までとなります。
ですが、SDGsに関する刊行物との関連であれば2030年12月31日以後も使用することができます。
SDGsロゴ使用に関してご相談いただく4つのケース
自社のホームページで使用する場合の申請許可
ロゴの使用許可方法に記載したように、その使用が資金調達目的や商業用途でない限り申請許可は不要です。
ホームページとはあくまで情報を社会に公開するための1つのツールといえます。
そのため自社ホームページにおけるSDGsロゴの使用は情報目的に該当する可能性が高いため、申請許可が不要な場合が多いでしょう。
関連記事:《徹底解説》名刺にSDGsロゴを掲載する方法|メリットやルールを紹介
学校で使用する場合の申請許可
例えばSDGsを紹介する授業で用いる資料やスライドにロゴを使用する場合など、学校教育の場における用途は情報目的であるため、殆どの場合について申請許可は不要であると言えます。
関連記事:《徹底解説》学校のSDGsの取り組み事例|SDGsに取り組むステップも紹介
自治体で使用する場合の申請許可
自治体についても学校と同様の判断が下せます。
SDGsを学ぶセミナーや公演で用いる資料程度であれば、情報目的の使用と言えるため申請は不要でしょう。
しかし、「SDGs活動を支援するため」という名目でロゴをあしらったグッズを販売するなど、資金調達目的・商業用途に該当する使用は申請が求められるため、自治体の活動によっては注意が必要です。
関連記事:《徹底解説》SDGsと自治体の関係性とは|自治体がSDGsに取り組むメリットからガイドラインまでを紹介
パンフレットで使用する場合の申請許可
パンフレットとはホームページと同様、社会に対して情報を公開するための手段です。
よって、SDGsの普及を目的としたパンフレットであれば情報目的の1つとして該当するため大抵の場合申請は不要でしょう。
関連記事:《完全網羅》SDGsポスターの使い方、ダウンロード先|公式以外の事例も掲載
(参考:【無料】2022年最新版|SDGs公式ロゴ使用法【ガイドブック公開中】)
SDGsのロゴのダウンロードはこちら
SDGsに関するロゴ・アイコンのダウンロードは下記のサイトより行えます。
ダウンロードはこちらから:SDGsのポスター・ロゴ・アイコンおよびガイドライン | 国連広報センター
SDGsロゴ使用許可の申請手順
申請文の作成
国連本部とのやり取りは英語で行われるため、申請文の作成については「日本語文章の作成」と「翻訳」という2つのステップを踏むことをお勧めします。
申請文に含むべき要件を満たした文章の構成は少々難易度が高いため、予め日本語で作成した上で翻訳をかけることで記載漏れなどのミスを減らしましょう。
申請に必要な要件は以下の通りです。
・アイコンやロゴの使用方法や用途を簡潔に示す ・用途がSDGsの目的に合致していることを説明する ・サステナブルなビジネスの実践と素材について示す ・商品とSDGsの整合性を具体的に明記する |
(参考:国連より正式にSDGsロゴ使用の許可を頂きました!英語の申請文の全文を公開します – みみよみ〜ナレーション事務所〜)
SDGsロゴ申請アドバイス3選
SDGs申請は簡潔に
認識の齟齬が生じないよう、なるべく簡潔に説明することが重要です。
特に翻訳を通しての申請の場合、冗長な説明は翻訳ミスを生むきっかけにも繋がります。
説明リンクをしっかり記入しよう
例えば貧困と判断されるラインなど、自国の情報に基づいた説明を入れる際には客観的に判断が行えるよう、根拠となる情報を掲載したリンクを添えましょう。
日本的な挨拶文はかえって逆効果
日本ではメール文章におけるマナーとして冒頭に挨拶を載せることが多いですが、これはかえって冗長な文章として捉えられてしまう可能性があります。
一つ目の通り、申請文はできるだけ簡潔に。この意識が最も重要です。
まとめ
本記事ではSDGsのロゴに関する注意事項や申請方法を紹介しました。
SDGsのロゴを使用する機会が訪れたとき、これらの情報があなたの活動の手助けになれることを願っています。