ESGコンサルとは-役割や選び方のポイント、ESGコンサル会社を紹介

#ESG#SDGs目標9#持続可能 2023.07.12

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【更新日:2023年7月16日 by 大竹礼二

ESGコンサルの市場価値が急上昇しています。

ESG経営を取り入れたいけど、よくわからないからコンサルタントに頼みたい。ESGコンサルの選び方がわからない。という企業は多いのではないでしょうか。

この記事では、企業が持続可能なビジネスを推進するために必要なESG(環境・社会・ガバナンス)のアプローチについて、ESGコンサルタントの選び方に焦点を当てています。特に、彼らの役割、専門知識、経験、費用など、選択をする際に考慮すべき5つのポイントについて詳しく解説します。

これらの視点を押さえることで、各企業のESG取り組みをより効果的にサポートするコンサルタントを見つけ出すことができるでしょう。

【この記事でわかること】

そもそもESGとは-簡単に説明

ESGとは、環境(Environment)・社会(Social)・ガバナンス(Governance)の英語の頭文字を合わせた言葉です。これら3つに配慮した経営を行っていくことは企業の長期的な成長につながるため、注目が集まっています。

「環境」「社会」「ガバナンス」それぞれが表しているものについて詳しく紹介します。

環境
私たちの生活は豊かになった一方で、地球温暖化や環境汚染が進んでいます。このような現状を食い止めるために、環境に配慮した経営が求められます。具体的に取り組むべきこととして、次のような問題が挙げられます。

  • 気候変動を食い止める
  • 生物の多様性に配慮する
  • マイクロプラスチックなどの排出物を抑える
  • 安全な水資源を確保する
社会
企業や個人が利益や利便性を追求することによって、不利益を被る人が出てきてしまうことがあります。

  • 企業での男女格差
  • 少子高齢化や過疎・過密の問題
  • 児童労働や強制労働

これらの問題を解決し、繰り返さないための取り組みが企業に求められています。

ガバナンス
不祥事を行い、社会全体に悪影響を及ぼす企業も存在しています。企業がしっかりとした管理体制を整えることで、社会にも会社にも良い影響をもたらします。

  • クリアな取締役会を心掛ける
  • 社員の権利を守る
  • 正確な情報を開示する

▼参考
ESGとは|簡単解説

ESGコンサルタントとは

みなさんは「ESGコンサルタント」という言葉を聞いたことはありますでしょうか?

ここでは、ESGコンサルタントの役割や求められている理由について紹介します。

ESGコンサルタントの役割

ESGコンサルタントとは、ESG投資に向けた戦略の提案だけでなく、導入・運用まで担当するコンサルタントを指しています。

日本ではESGの浸透率が低く、ESGに精通したコンサルタントが不足しているという問題があります。CSRやSDGsの観点に加えて、会社の経済活動も考慮しなければならないのです。

主なコンサルティング内容として、以下のことが挙げられます。

  • ESGに取り組むためのプロジェクトの企画・実行
  • 情報開示のための取り組みの考案
  • 国際フェアトレード基準」などの認証制度への対応
  • TCFD等の活動の分析
国際フェアトレード基準

国際フェアトレード基準は、国際フェアトレードラベル機構(Fairtrade International)によって設定されるフェアトレード全般に関する基準です。基準委員会とフェアトレードに参加する全ての生産者や貿易業者によって、定期的に基準が見直されています。

基準は、「生産者の対象地域」、「生産者基準」と「トレーダー基準」、「産品基準」の4つで構成されていますが、全てに共通するのは「経済的基準」、「社会的基準」、「環境的基準」の3つの指標です。

TCFD
TCFDは気候関連の情報をクリアにすることや金融機関の対応の指針を検討するため、金融安定理事会によって開かれました。マイケル・ブルームバーグ氏が設立しており、「気候関連財務情報開示タスクフォース(Task Force on Climate-related Financial Disclosures)」を指します。

▼関連記事
《徹底解説》ESG経営とは?|今注目される持続可能な企業経営を解説

▼参考
【ESGコンサルタントの仕事内容】求人から見る必要なスキルと資格とは?

国際フェアトレード基準|fairtrade japan|公式サイト

TCFDとは

ESGコンサルタントが注目される理由

ESGコンサルタントが注目される背景には、企業のESG投資が増加していることがあります。

これは、一方で社会的な問題認識の高まりから、持続可能な経営が企業価値を高めるとの認識が広がっているためです。そのため、企業はESGを経営に取り入れることで、投資家からの評価を上げたり、リスク管理を行うためにESGコンサルタントを必要としています。

また、ESGの取り組みは専門的知識を必要とします。企業内にその専門性を持つ者がいない場合や、社外の視点を取り入れたい場合も、ESGコンサルタントの専門的なアドバイスが求められます。これらの理由から、ESGコンサルタントの役割はますます重要となっています。

▼関連記事
ESGとCSRの違いを事例とともに徹底解説ーSDGsやCSVとも比較ー

ESGコンサルタントの選び方-5つのポイント

ESGコンサルタントを選ぶ際に多くのポイントがあります。今回はその中の5つのポイントを紹介します。

専門知識と経験

1つ目のポイントは専門知識と経験です。

ESGに関する具体的な資格はありませんが、以下のような資格はコンサルタントの専門知識と経験として見ることができます。

  • 環境学・気候学などに対する修士号・博士号
  • MBA
  • 中小企業診断士

また、コンサルタント経験者や自治体や関連省庁出身者も高く評価される傾向にあります。

▼参考
【ESGコンサルタントの仕事内容】求人から見る必要なスキルと資格とは?

費用対効果

2つ目のポイントは費用対効果です。

ESGコンサルタントを選択する際には、費用対効果を考慮することも大切です。まず、コンサルタントが提供するサービスとその料金を明確に把握します。経費と予想される収益を照らし合わせて、合理的な判断をすることが求められます。

また、会社の方向性に合わせてサービス内容を確認することで、ミスマッチを減らすことができます。サービス内容の具体例を紹介します。

  • ESGリスク評価
  • 持続可能性計画作成
  • ESGレポート作成

このように、必要なサービスやその料金を比較し、自社の予算や目標と照らし合わせることで、最適なESGコンサルタントを選ぶことができます。

▼関連記事
《徹底解説》ESG金融とは|メリットから具体的な事例まで網羅

過去の実績と評判

3つ目のポイントは過去の実績と評判です。どのような会社でどのような実績を上げたのかを知ることで、コンサルタントを採用した後のミスマッチを減らすことができます。

具体的に確認するポイントを3つ紹介します。

  • どの規模のESG改革を行ったのか
  • どのくらいESGに精通しているのか
  • ESGの中でもどの分野を得意としているのか

中でも最後に紹介した「ESGの中でもどの分野を得意としているのか」については、今までの実績に加えて、資格や学習歴を確認することも大切です。

カスタマイズ可能なソリューション提供能力

4つ目のポイントは、カスタマイズ可能なソリューションを提供できることです。

企業ごとにESGへのアプローチや課題は異なります。そのため、ESGコンサルタントには企業のニーズに合わせてカスタマイズ可能なソリューションを提供する能力が求められます。

具体的には、以下の2つのポイントが重要となります。

  • 企業のESG課題を理解し、それに対応したオーダーメイドの戦略を策定できること
  • 提案した戦略を実行し、結果を「見える化」できること

これらの能力を有するコンサルタントを選択することで、自社に最適なESGアプローチを実現することが可能となります。

継続的なサポート体制

5つ目のポイントは、継続的なサポート体制が整っているESGコンサルタントを選ぶことです。

ESGの取り組みは一度きりのものではなく、継続的な改善と報告が求められています。そのため、初期の設計フェーズだけでなく、実施後のフォローアップや運用改善にも対応できるコンサルタントを選ぶことが大切です。

サポートの具体例を3つ紹介します。

  • 定期的な進捗確認と評価
  • 課題や改善点の洗い出し
  • 最新のESGトレンドに合わせたアドバイス

自社のニーズに最も合ったコンサルタントを選ぶことで、ESG取り組みを継続的かつ効果的に進めることが可能となります。

ESGコンサルとサステナビリティ、SDGsコンサルとの違い

ESGコンサルはサステイナビリティ、SDGsコンサルとどのような点で異なっているのでしょうか?

サスティナビリティとは、日本語で「持続可能」という意味を表しています。つまり、サスティナビリティコンサルタントとは、ESG活動の持続可能性を高めるためのアイディア出しやサポートをするコンサルタントを指します。

また、SDGsコンサルタントとは、ESGの項目の中でもSDGsで重要視されている項目に特化したコンサルタントを指します。

しかし、ESGコンサルタントをサステナビリティコンサルタントやSDGsコンサルタントと区別しない企業もあり、明確な違いはありません。

▼関連記事
《徹底網羅》ESGとは?事例、推進法、SDGsとの関係まで

▼参考
【ESGコンサルタントの仕事内容】求人から見る必要なスキルと資格とは?

ESGコンサルタント会社2選

ESGコンサルタントに特化した会社を2つ紹介します。

株式会社ディ・エフ・エフ-

1つ目に紹介する会社は株式会社ディ・エフ・エフです。「世界で最も信頼されるESG経営コンサルティング・ファーム」という目標を掲げ、企業のESG推進に尽力しています。

戦略策定・現状分析・計画策定・情報統合・開示拡充の全ての流れをコンサルティングすることで、その会社に沿った取り組みを進めることができます。また、ESGを効果的にステークホルダーへ発信するために、コミュニケーション戦略に基づくサステナビリティレポートの制作をサポートします。

ステークホルダー
ステークホルダーとは、株主・経営者・従業員・顧客・金融機関・行政機関など、企業の利害にかかわるあらゆる人や団体を表した言葉です。

▼関連記事
カーボンニュートラル市場規模は大幅拡大-市場規模や成長、企業の投資事例まで紹介

▼参考
DFFについて | 企業のESGを革新する、ESG経営コンサルティング会社です

ステークホルダーとは?ビジネス用語の正しい意味と使い方

ESGアドバイザリー・サービス

2つ目に紹介する会社はESGアドバイザリー・サービスです。この会社は、QUICKと日経BPコンサルティングによって成り立っています。

ESG評価指標での分析を基準に、ESG課題を社内で共有するフェーズからサステナビリティサイトなどの情報開示ツールの制作まで、6つのステップで企業のESG推進をサポートします。

中でもSTEP5の「開示情報をつくる」ことに力を注いでおり、ESG評価を向上させるための情報開示のあり方をアドバイスします。具体的なESG評価のスコアシミュレーションもサポートすることで、客観的にESGへの取り組みを見えるようにします。

また、ESGへの取り組みを紹介するコンテンツ制作に加え、Webデザインやコーディングまで行うことで、世間に向けて情報発信するための支援も行っています。

▼関連記事
ESGの取り組み事例10選ー始め方からメリットまで解説

▼参考
ESGアドバイザリー・サービス

まとめ

ESGコンサルについて新しく知ったことはありましたでしょうか。

ESGコンサルタントはESG投資に向けた戦略の提案だけでなく、導入・運用まで担当するコンサルタントを指していることを紹介しました。ESGはより企業の長期的な利益に焦点を当てるため、サステナビリティコンサルタントやSDGsコンサルタントとの違いが明確でないことに驚きました。

また、ESGコンサルティング会社も2つ紹介しました。どちらも現状分析をして計画を立て、その取り組みを世間にアピールするサポートを行っていました。中でも、どのように投資家や消費者に取り組みを広めていくかに焦点が当てられていました。

みなさんもESG経営に取り組んでいる会社について、ぜひ調べてみてください!

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