SDGs11「住み続けられるまちづくりを」3つの問題点とその解決策を徹底解説

##持続可能##環境#安全#防災 2022.06.17

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SDGs11「住み続けられるまちづくりを」は住まいに関するさまざまな問題点を解決するために策定されました。

SDGsの目標でもある誰一人取り残されない社会を形成するためにも、これらSDGs11の問題と現状を知り私たちに何ができるのかを考えなければなりません。

そこで今回は、SDGs11「住み続けられるまちづくりを」3つの問題点とその解決策を併せて紹介します。

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SDGs目標11「住み続けられるまちづくりを」の概要

SDGs目標11「住み続けられるまちづくりを」は住みやすい街を作成していく行動を指すことが多いです。

こうするといった固定的な概念はなく、設備の整備やインフラの充実、文化の保護や非常時の対策など、住むうえで必要な対策などさまざま取り組みが行われるのが目標11になります。

地方と都市部の人口差や災害時の対策などは今後対策必須となり、さまざまなほうほうで解決方法が模索されています。

SDGs目標11のターゲット

SDGs11では10個のターゲットが掲げられています。

11.1 2030年までに、すべての人々の、適切、安全かつ安価な住宅および基本的サービスへのアクセスを確保し、スラムを改善する。
11.2 2030年までに、脆弱な立場にある人々、女性、子ども、障害者、および高齢者のニーズに特に配慮し、公共交通機関の拡大などを通じた交通の安全性改善により、すべての人々に、安全かつ安価で容易に利用できる、持続可能な輸送システムへのアクセスを提供する。
11.3 2030年までに、包摂的かつ持続可能な都市化を促進し、すべての国々の参加型、包摂的かつ持続可能な人間居住計画・管理の能力を強化する。
11.4 世界の文化遺産および自然遺産の保全・開発制限取り組みを強化する。
11.5 2030年までに、貧困層および脆弱な立場にある人々の保護に重点を置き、水害などの災害による死者や被災者数を大幅に削減し、国内総生産比で直接的経済損失を大幅に減らす。
11.6 2030年までに、大気質、自治体などによる廃棄物管理への特別な配慮などを通じて、都市部の一人当たり環境影響を軽減する。
11.7 2030年までに、女性・子ども、高齢者および障害者を含め、人々に安全で包摂的かつ利用が容易な緑地や公共スペースへの普遍的アクセスを提供する。
11.a 各国・地球規模の開発計画の強化を通じて、経済、社会、環境面における都市部、都市周辺部、および農村部間の良好なつながりを支援する。
11.b 2020年までに、包含、資源効率、気候変動の緩和と適応、災害に対するレジリエンスを目指す総合的政策および計画を導入・実施した都市および人間居住地の件数を大幅に増加させ、仙台防災枠組2015-2030に沿って、あらゆるレベルでの総合的な災害リスク管理の策定と実施を行う。
11.c 財政および技術的支援などを通じて、後発開発途上国における現地の資材を用いた、持続可能かつレジリエントな建造物の整備を支援する。

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なぜsdgs11が必要なのか?3つの問題点

SDGs目標11世界の問題点

都市の人口増加|スラム街に住む住民の拡大・産業発展による大気汚染

世界では1分間に156人が増えているといわれているなか、世界人口の約半分は都市部に住んでいるといわれています。

都市部に住む人が増えることは、増えた人数だけ住宅がないと住む場所が確保できません。ですが住宅の増加に追いついていないのが現状です。

住宅が足りないと住む場所がなくなりスラム街が出来てしまいます。とくにアジア地域では顕著で、世界のスラム人口の約80%が密集しているといわれています。

スラム街に住む人が増えることは治安の悪化や環境の汚染などの問題が発生し、かといってスラム街を無くしてしまえばほかの場所で新しくスラム街が形成される可能性もあるので、就労支援などの対策が今後必須です。

都市部の人口が増えればその分、産業や車の使用率も増加します。

産業が活性化されれば工場などから有害物質が排出され、車の使用率があがれば排出ガスも増えていきます。電気自動車用の設備が整うまでは排出され続けるということになるでしょう。

これらはどちらも温暖化などに影響すると懸念されており、空気の汚染の原因になります。

災害への対応が間に合わない|移住や避難民の増加・貧困加速

人が増えればその分災害時に手間が増えます。とくに大きな災害が発生したときはパニックになり、政府の対応が追い付かない可能性があります。

スラム街などは災害により被害が出ても後回しにされる傾向があります。そうなると更に生きるのが難しくなり、貧困の加速は必然でしょう。

隣国で災害が発生すれば移民や避難民の問題も出てきます。それらの人々がスラム街に住み着くことも貧困層が増加する原因になるでしょう。

災害時に考えられる問題を解決するためには、災害が起きてもすぐに復旧や対策ができる環境を普段から整える必要があります。

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交通機関が充実していない|途上国の食品ロス・農作物の廃棄

貧困地域では電車やバスなどの移動手段はおろか、道路の舗装もされていないところが多々あります。

農産物が輸送できず、腐ってしまい食品ロスや廃棄につながることは珍しくなく、開発途上国での食品ロスの約40%は農産物の収穫後に起こっているといわれています。

SDGs目標11日本の問題点

地方の人口減少と高齢化の進行

地方の人口減少は進学や就職などがきっかけに多く見られます。都市部の方がいい大学、いい会社に入りやすいといったイメージがあるのかもしれません。

また、東京が便利になりすぎて設備が整っていない地方に移住する人が少ないのも、地方の人口減少の原因でしょう。

最近よく耳にする少子高齢化社会も重大な問題です。地方の若い世代が都市部へ上京し、そのまま東京に住んでしまうので地方で子どもが増えづらくなっています。

結果的に地方では65歳以上の割合が増え、日本の高齢化人口は約3640万人といわれています。これは世界でもダントツで多く、2021年では2位のイタリアに倍以上の差をつけて高齢者が増えています。

順位 国・地域 総人口(万人) 65歳以上人口
(万人)
総人口に占める
65歳以上人口の割合(%)
1 日本 12522 3640 29.1
2 イタリア 6037 1425 23.6
3 ポルトガル 1017 235 23.1
4 フィンランド 555 127 23.0
5 ギリシャ 1037 235 22.6
6 マルティニーク 37 8 22.3
7 ドイツ 8390 1844 22.0
8 マルタ共和国 44 10 21.8
9 ブルガリア 690 150 21.8
10 クロアチア 408 88 21.7

(引用:https://www.stat.go.jp/data/topics/pdf/topics129.pdf

自然災害の発生件数や被害額は増加

日本では自然災害の発生件数が増加している傾向にあります。下記のグラフで突出しているのは阪神淡路大震災や東日本大震災の被害です。また被害額の約80%は地震による被害だといわれています。

ですが日本では、大きな自然災害を除けば死者・行方不明者の数はほとんど横ばいの状態にあり、これは日本の日頃の災害対策が高いといえるのではないでしょうか。

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SDGs目標11の問題点を解決するための取り組み事例5選

世界の企業と団体の取り組み

セメックス|安価な住宅

メキシコに本社を置くセメントの製造班版をしているセメックスでは、低所得家庭がすぐに、効率的に家を建築したり増築できるように安価な住宅の提供をしています。

資金の提供や専門的なアドバイスにより支援され、住宅を建てる速さや費用も通常かかる時間や費用の3分の1の少なさで実現されています。

イギリス|都市部密集の解決

イギリスでは都市部の過密を防ぐために地方の雇用増加や活発化を目的にして、政府機関や企業が都市部から地方への移転をしています。

新しく機関や会社をたてるときにはなるべく地方に本部を置くことで、地方から都市部に行かなくてもいい理由をつくっています。

日本の企業と団体の取り組み

Benesse|留学プログラム

Benesseでは中高生を対象とした留学プログラムを提供しています。

この留学プログラムは持続可能なまちづくりを学ぶことを目的としたもので、SDGs先進都市で自分の学びたいテーマを設定し現地で探究・リサーチが出来ます。

他にも小学生対象のSDGs11に取り組む力をつけるコンクールの開催や、地方の小さな町に英語教室を開講するなど、地域活性にも積極的です。

千葉県千葉市|災害に強い街づくり

千葉県千葉市では2019年の大型台風による被害から災害に強い街づくりに力をいれています。

公民館や私立学校など避難場所になる場所の環境設備や太陽光発電設備・蓄電池の導入や、携帯電話基地局の電力維持などから停電時にも通信が途絶えない仕組みの構築、市民への太陽光発電設置の促進など災害が起きても動けるように対策をしています。

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SDGsの取り組み事例51選|企業と個人の事例を17のゴール別に徹底網羅

学校の取り組み

宮城県気仙沼市立大谷小学校|大谷ハチドリ計画

宮城県気仙沼市立大谷小学校では地域の人々と大谷ハチドリ計画を行っています。

松枯れの原因や仕組みを調べることで林業の課題を見つけ地域の人と復元に取り組むことや、磯焼けの仕組みを調べ実際に海藻の修復をし、実際にわかめや昆布を販売するなどの活動に取り組んでます。

▼SDGs学校について詳しくはこちら
学校のSDGs取り組み事例-小学校から大学までの事例を網羅

SDGs目標11を達成するためには私たち個人の取り組みが必要

避難食を備蓄する

大きな災害が起きた時にすべての対策を町や国に任せてはいけません。

住民1人ひとりが備えをしておき、災害時に必要なものを迅速に持ち運べるように対策しておく必要があります。

防災訓練に参加する

ボランティアとして防災訓練に参加することで非常時に正しい行動ができるようになります。

避難場所や逃げ道などを知っていれば自分の身を守るためだけではなく、周りの人も助けることができます。

地域活動に参加する

清掃活動や地域のお祭りなどのボランティアを行うことで地域活性化に繋がります。

住みやすい地域にすることでそこを離れようとしなくなり、過疎化の抑制になるだけではなく引越先としての注目が集まります。

自分たちの手で住みやすい街を作っていきましょう。

▼SDGs個人について詳しくはこちら
個人でできるSDGsの取り組みと求められる3つのこと|具体例・年齢別に解説

まとめ

今回はSDGS11の問題点について解説させていただきました。

住みやすいまちは私たちの生活に深くかかわることであり、見過ごせない問題です。

今すぐに変えるというのは難しくても、少しずつ変わっていけるように行動することが大切です

ぜひ1度自分が住んでいる地域の活動や対策を探してみてください。

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