《徹底解説》ESGとSDGsの違いとは?|取り組み事例とともに徹底解説

#ESG#SDGs 2022.08.15

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ESGは、環境(Environment)・社会(Social)・ガバナンス(Governance)の頭文字をとったものです。

ESGに配慮した取り組みは、企業の長期的な成長を支える基盤を構築していく目的や投資家の企業価値の指標になりつつあることなどから、近年非常に注目が高まっています。

しかし、ESGというワードを耳にしたことがあっても、意味の詳細などわからない方も多くいると思います。
そこでこの記事では、ESGの意味を混同しがちなSDGsとの違いをもとにお伝えしていきたいと思います。

ESGとSDGsのちがい

ESGとは

ESGとは、非財務の情報でありつつも企業の評価基準となっており、これまでの業績や財務状況によるものとは異なり、長期的に安定した良い経営状態の企業が高評価となる現在に活用されています。これは、リーマンショックなどの影響によるもので、長期的に安定した良い経営状態を保つために環境、社会問題への寄与、ガバナンスが大きく影響するという考えに基づくものです。現状の経営状況だけでは見通すことのできない企業の将来性を推測するためにESGが世界規模で重要視されているのです。

ESGについて詳しくはこちら

SDGsとは

他方、SDGsは持続可能な開発目標のことを示し、2015年の国連サミットにおいて、採択された2030年までを目標とした持続可能でよりよい世界を目指す国際目標のことです。17のゴールと169のターゲットから構成されており、先進国と途上国が一丸となって達成することを目指しています。具体的な内容としては、貧困や飢餓、教育、環境の問題の解決や経済成長や働き方についてなど幅広い項目について網羅しています。

SDGsについて詳しくはこちら

 ESGとSDGsのちがい

両者の違いは、「基準・指標」であるか「行動指針」であるかです。

投資家などが投資を行う際に、環境・社会・ガバナンスというESGを基準に選定しているのに対し、SDGsは環境や社会などに山積する問題を解決へと近づけ、持続可能な社会を構築するために行動指針として国家規模で目標としていくものです。
つまり、社会問題解決へ向けてESGがプロセスならSDGsはゴールであると言えると思います。

 ESGとSDGsの取り組みを行う企業|2選

ここで、ESG・SDGs両方への積極的な取り組みで有名な2社の具体的事例をご紹介します。

味の素株式会社

ESGの主な取り組み

環境(Environment)への取り組みとしては、「気候変動への適応とその緩和」をテーマとして、生産時・輸送時のエネルギー削減や再生可能エネルギーへのシフトなどの取り組みを行っています。
社会(Social)への取り組みとしては、「多様な人財の活躍」をテーマとして、女性人財の育成・登用や人権教育・啓発活動、ダイバーシティ& インクルージョン推進に向けた組織風土改革などの取り組みを行っています。
ガバナンス(Governance)への取り組みとしては、「ガバナンスの強化」と題して、ホットライン(内部通報制度)の整備や知的財産リスクマネジメント、多様なステークホルダーとの対話の実施などの取り組みを行っています。

SDGsの主な取り組み

SDGsに関して味の素株式会社では、上記の取り組みはもちろん、その他にも取り組みを行っています。
例えば、「健康なこころとからだ」をテーマに栄養があり、保存性が高く、廉価で入手できるなどの特長を持つ食材・食品を世界規模で展開・普及させることへ向けて取り組んでいます。SDGsにおける項目としては、「飢餓をゼロに」「全ての人に健康と福祉を」に当たります。

トヨタ自動車

ESGの主な取り組み

環境(Environment)への取り組みとしては、「新車CO2ゼロチャレンジ」をテーマに電動車の商品ラインナップの充実やPHEVの開発などの取り組みを行っています。
社会(Social)への取り組みとしては、「循環型社会・システム構築チャレンジ」をテーマにインフラのない地域にフロンガス・廃油・廃液の適正処理のモデル施設を設置したり、使用済電池を補給電池や定置用蓄電池として再利用したりなどの取り組みを行っています。
ガバナンス(Governance)への取り組みとしては、「コーポレートガバナンス」と題して、情報セキュリティへの取り組みや税務への取り組みへ力を入れています。

SDGsの主な取り組み

SDGsに関してトヨタ株式会社でも、上記の取り組みはもちろん、その他にも取り組みを行っています。
例えば、「人と自然が共生する未来づくりへのチャレンジ」をテーマに新ビオトープ設置やトヨタ環境活動助成プログラムによる環境活動支援などの取り組みを行っています。SDGsにおける項目としては、「つくる責任つかう責任」「陸の豊かさを守ろう」に当たります。

 ESGの普及で得られる3つの効果

ここまで、ESGとSDGsとの違いについて解説してきましたが、ESGは近年世界全体で重要視され、多くの企業が自社の企業価値向上へ向けて取り組みを行っています。
そこで、ESGが普及することで得られる効果をまとめました。

① SDGsに貢献

上記のようにESGとSDGsは違いがあるものの密接に関係しており、ESGへの取り組みを行うことでSDGsへ貢献することが可能になります。
SDGsで設定されているような課題の解決に対して民間の企業が取り組みを行うことがESGという観点から企業評価の向上につながります。
つまり、ESGにおける企業評価を高めることでSDGsへ貢献することにつながるのです。

② 企業の持続的な成長

ESGへの取り組みを行うことは、経営リスクが削減できるため、安定した経営が行え、中長期的な視点での市場における競争力が向上します。
そうすることで資金調達がスムーズに行え、新たな取り組みが行えるようになり、企業全体が持続的に成長することができるようになります。

 ③その他社会問題の解決

SDGsへの貢献と類似しますが、ESGへの取り組みを実施することで社会問題の解決へ繋げることができます。
例えば、社会(Social)の部分にあたる多様性の享受を行うことでLGBTの問題や男尊女卑、人種差別などあらゆる問題の解決へ結びつけることができるようになります。
このようにESGへの取り組みを行うことで社会問題解決へ一歩でも前進することができるという効果があります。

まとめ

以上のように、ESGとSDGsには違いが存在するものの大きく関連しており、ESGへの取り組みを行うことでSDGsへ貢献できることはもちろん、その他の効果も考えられるため、多くの企業が取り組むことで社会全体がより良い方向へ近づくと思います。
しかし、まだまだ発展途上の段階であるため、多くの企業が積極的に取り入れ、普及していくことが重要になると思います。
ぜひ、ESGの重要性について考えてみてください。

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