各種ESGランキングまとめ【2022】-上位企業のESGの取り組み事例も紹介

#SDGs目標10#SDGs目標13#SDGs目標3#SDGs目標5 2021.11.18

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【更新日:2022年9月24日 by ナオ

「ESGランキング」というものをみなさんはご存じですか?
企業が長期的に安定して成長するための指標であるESGは、近年投資家も注目しており、ESG投資という言葉があるほどです。

今回は、「ESG」に配慮した取り組みを行う企業を調査し、まとめている、各種ランキングを紹介し、上位にランクインしている企業がどのような取り組みを行っているのか、解説していきます。

ESGとは?

ESGとは環境(Environment)、社会(Social)、ガバナンス(Governance)の頭文字をあわせたものです。

ESGへの取り組みは、将来的な事業のリスクを回避するため、企業の長期的な成長に必要不可欠です。

これまで企業の評価軸は、売上などの財務諸表や業績に基づいた情報が主流で、それ以外の分野は幅広く評価されていませんでした。
将来の企業価値を測る上でもESGの考え方が広まっているといえます。

一方でESGには明確な定義が存在しておらず、それぞれの評価機関が指標を定め、評価しています。

ESGは、企業価値を測る大事な指標として、近年注目されています。しかし、SDGsのように公的な機関が定めたものではないため、指標が評価機関によって異なるというような特徴を持っています。

▽ESGについて詳しく知りたい方はこちら
▶関連記事|《徹底網羅》ESGとは?事例、推進法、SDGsとの関係まで>>

ESG投資とは?

近年では「ESG投資」が普及しています。
先述したとおり、現在は企業の評価軸として財務情報だけではなく、ESGという非財務情報にも注目が集まるようになりました。
ESG投資は文字通り、ESGの要素を考慮した投資のことです。

ESG投資は欧米を中心に普及し、日本でも2015年9月にGPIF(※1)がPRI(※2)に署名したことで話題となりました。

ESGを重視する企業は、事業の社会的意義、成長の持続性など優れた企業特性を持つと言えるため、今後さらにESG投資の重要度は高まるでしょう。

(※1)

GPIF(年金積立金管理運用独立行政法人):年金積立金を管理・運用している公的機関

引用:https://www.gpif.go.jp/lp/

(※2)

PRI(責任投資原則):国連より提唱された行動原則。同原則では、持続可能な社会の実現を後押しするために、ESGを投資の意思決定プロセスに組み込むことなどが示されている。

引用:https://www.fukoku-life.co.jp/about/activity/pri/index.html

▽ESG投資のオススメの銘柄など、詳しいことはこちら
▶関連記事|ESG投資の種類を徹底解説ー適当な銘柄の選定へー>>

ESGランキングとは

ESGランキングとは、ESGを重視した取り組みを行う優れた企業をランキング形式で示したものです。
ESGランキングの上位に入った企業は、投資家や資産運用会社から高い評価を受け、資本コストを安く投資を受けたり、債券を発行できるというようなメリットを得られます。

近年は、ESGの観点から企業を評価して投資するESG投資が主流となっているため、投資家が簡単に優良企業を探し出せるツールとしてESGランキングが用いられています。

実はESGランキングがいくつか存在していることをご存じですか?
今回はその中でもメジャーな3つのESGランキングを紹介します。

ESG企業ランキング-東洋経済

東洋経済新報社では、同社が保有するCSRデータベースから環境(E)、社会性(S)、企業統治(G)、人材活用(H)の4分野からなる企業評価を2005年から行ってきました。
ESG企業ランキングはこのデータに基づいて作成されたランキングです。

2022年で7回目の作成となるESG企業ランキングは、財務面でROE5%の足切りをし、株式投資先としても魅力的なCSR・ESGと高ROEが両立した先進200社を紹介しています

評価方法は、環境(E)、社会性(S)、企業統治(G)、人材活用(H)がそれぞれ100点満点で、合計400点満点となっています。

2022年のESGランキングTOP5は以下の通りです。
各企業の詳しい活動内容は、のちほど紹介します。

順位 企業名 HP
1 日本電信電話 https://group.ntt/jp/
2 オムロン https://www.omron.com/jp/ja/
3 SOMPOホールディングス https://www.sompo-hd.com/
4 KDDI https://www.kddi.com/
5 大和証券グループ本社 https://www.daiwa-grp.jp/

ESGブランド調査-日本経済

日経BPでは「ESGブランド調査」に取り組んでいます。
この調査では環境(E)、社会(S)、ガバナンス(G)、インテグリティ(誠実さ:ESGに分類できない良い会社のイメージを探る項目)の4分野からなる企業のESG活動に対するブランドイメージを、約2万人の一般消費者にアンケートを採っています。

2022年も日経ESG11月号(10月発売)にESGブランド調査のランキングが掲示される予定です。

2021年のESGブランド調査TOP5は以下の通りです。

順位 企業名 HP
1 トヨタ自動車 https://toyota.jp/index.html
2 サントリー https://www.suntory.co.jp/
3 スターバックスコーヒージャパン https://www.starbucks.co.jp/
4 ソニー https://www.sony.co.jp/
5 コカ・コーラ https://www.cocacola.jp/

引用:https://www.nikkeibp.co.jp/atcl/newsrelease/corp/20211008/

ESGサイトランキング-Gomez

GomezではESGサイトランキングを作成しています。
このランキングは、各社サイトの情報をもとに「ウェブサイトの使いやすさ」「ESG共通(※1)」「E(環境)」「S(社会)」「G(ガバナンス)」の5項目で評価し、各項目のスコアを算出し、総合得点を集計したうえで総合ランキングを決定します。

(※1)

ESG共通:企業情報サイトやESGサイトにおいて、自社のビジネスに照らし合わせたESGに対する考え方や取り組みをどのように情報発信しているのかを総合的に評価する。客観的な評価指標の1つとして、外部評価やイニシアチブについても重要視している。

引用:https://www.gomez.co.jp/ranking/esg/common_esg.html

2022年のESGサイトランキングTOP5は以下の通りです。

順位 企業名 HP
1 伊藤忠商事 https://www.itochu.co.jp/ja/
2 日本電気 https://jpn.nec.com/
2 双日 https://www.sojitz.com/jp/
4 三井物産 https://www.mitsui.com/jp/ja/
5 コニカミノルタ https://www.konicaminolta.com/jp-ja/index.html

引用:https://www.gomez.co.jp/ranking/esg/

【2022年】東洋経済ESGランキングTOP5企業の取り組み事例

第1位:日本電信電話

出典:NTT / NTTグループ | 日本電信電話株式会社

ESG企業ランキングの第1位は日本電信電話(NTT)です。
昨年10位でしたが、2022年では1位になりました。

NTTグループは日本最大の通信企業グループで、国内外問わず、幅広い範囲で事業を展開しています。

日本電信電話の特徴

NTTでは「自然(地球)との共生」「文化の共栄」「Well-beingの最大化」の3つのテーマに対して、9つのチャレンジ、30のアクティビティを設定し、それぞれにESG指標を設定してます。
各テーマ、チャレンジ、アクティビティに関しては以下の図の通りです。

出典:サステナビリティ | NTT

日本電信電話のESGの取り組み

NTTグループでは、IOWN(Innovative Optical and Wireless Network)構想を掲げています。

IOWN構想とは

あらゆる情報を基に個と全体との最適化を図り、多様性を受容できる豊かな社会を創るため、光を中心とした革新的技術を活用し、これまでのインフラの限界を超えた高速大容量通信ならびに膨大な計算リソース等を提供可能な、端末を含むネットワーク・情報処理基盤の構想。

IOWNが導入されることで消費電力の削減ができるため、温室効果ガス削減に貢献できる予定です。

IOWNは2024年の仕様を確定し、2030年の実現をめざして、研究開発を進めています。

またNTTグループでは、事業で必要不可欠である通信設備、電柱や通信ケーブルなどが生態系に対して悪影響をおよぼしていることも問題視しているそうです。
そのため建物を新たに建設する際には、グループ独自のガイドラインにもとづき、建物の敷地やその周辺地域の歴史的・社会的・地理的・生物的な環境特性の把握に努め、必要に応じて設計に反映しています。

さらに、顧客に新規データセンターの構築を提案する際は、「建築環境総合性能評価システム(CASBEE)」で最高評価となるSランクの取得をめざした提案に努めています。

第2位:オムロン

出典:オムロン

オムロンは昨年同様2位となりました。オムロン株式会社の主な事業は、制御機器事業やヘルスケア事業を中心としています。日本のみならず約120の国々でサービス提供をしている企業です。

オムロンの特徴

オムロンは、「グリーンオムロン2020」という環境方針を構築しており、業績目標と事業戦略・サステナビリティ木業を中期経営計画で一体としている点が特徴です。
オムロンは、ガバナンスの面で特に評価が高く、持続的な企業価値の向上を実現するために「オムロンコーポレートガバナンスポリシー」を制定し、経営の透明性や公平性を図っている点で特に評価されました。

海外へのサービス展開も行っているオムロンでは、日本のESGランキングだけではなく、海外のESG指標においても高い評価を得ており、連続して選定されるなど、世界的なESG企業の一つでもあります。

オムロンのESGの取り組み

梱包材使用料を2018年度比で国内14%減を達成
海外においては生産ラインの移管や拠点集約の対応により、一時的な製品在庫が積み上がったため梱包材使用量が増加するなか、中国(上海)では通い箱(循環型の箱を意味するものです。
例えば、A工場とB工場があります。その二つの工場を行き来して、循環させる箱のことをさします。)の利用を拡大、中国(大連)では緩衝材を削減、欧州(イタリア)では部品調達における発注量の見直しをおこない、プラスチックの使用量を10〜20%削減しました。
継続したリサイクル活動
2007年度から首都圏、2010年度からは関西圏にて自動販売機や改札機などの商品リサイクルに継続的に取り組んでいます。

引用:持続可能な取り組み(製品・生産) | 環境マネジメント | サステナビリティ | オムロン

第3位:SOMPOホールディングス

出典:SOMPOホールディングス

第3位はSOMPOホールディングスです。
SOMPOホールディングスは、国内損害保険事業を中心に、国内生命保険事業、海外保険事業、金融・サービス事業を展開する企業です。
SOMPOホールディングスはESGランキングで昨年は1位を獲得しており、ESGに関して安定した地位を獲得している企業と言えます。

SOMPOホールディングスの特徴

SOMPOホールディングスは気候変動や人権問題、地域社会への配慮を事業プロセスに取り込み、持続可能な社会の実現に貢献しています。
SOMPOホールディングスは特に環境問題に注力し、環境負荷の削減などに積極的に取り組む姿勢が評価されました。

SOMPOホールディングスのESGの取り組み

新型コロナウイルスに向けた取り組み
従業員の安全確保のため、グループ各社で「テレワーク・時差通勤」を推奨をしています。
また、その他にも新型コロナウイルス感染症を補償する保険の商品改定を行ったりと商品もニーズにあったものを提供しています。
「働きたい会社」目指して
2020年4月から「働きたい会社」を目指した人事戦略を開始させました。これからの未来を担う、能力開発支援やグローバルな人材の育成を行っています。
GHGの排出量の削減
2030年までに約21%、2050年までに約51%削減を目標として(いずれも2017年比)GHGの削減を環境への取り組みの主軸として行なっています。

第4位:KDDI

出典:KDDI

第4位はKDDIです。KDDIはESGランキングに毎年上位にランクインしています。豊かなコミュニケーション社会の発展を目標にしており、「暮らし・ビジネス・グローバル」を1つにつなぐ役割をはたしています。

KDDIの特徴

KDDIの特徴は、「エネルギー分野」と「海外事業」の2点に強みを持っている点です。
エネルギー分野では、新電力のauでんきが成功をしており、ほかの通信会社と比較しても、トップレベルの契約数を誇っています。
海外事業では、ターゲットをインフラの不十分な国に絞り、通信サービスを提供することで発展途上国の生活基盤を向上させることに貢献しています。

KDDIのESGの取り組み

ジェンダー平等促進のための取り組み
2017年4月から同性パートナーの家族・配偶者を社内制度に適用しました。同性パートナーも平等に各種手当を受けられる仕組みを採用しました。
働き方を変えるための取り組み
労働生産性を図るために、2017年3月期から「働き方変革推進委員会」を発足しました。「働き方変革推進委員会」は、社員の労働時間を適切に把握する努力が不十分であったことを新しいに反省し、働き方改革について、これまでに以上に実効性のある取り組みを全社一丸となって行うべく、2017年1月に総務・人事本部長を委員長とし、全本部長を委員とする「働き方変革推進委員会」が立ち上げられました。

引用元:働き方改革の実行と健康経営の推進について | 2019年 | KDDI株式会社

第5位:大和証券グループ本社

出典:大和証券グループ本社

第5位は大和証券グループ本社です。
業界トップクラスである大和証券は創業120周年を超える歴史ある会社であり、国内外問わずネットワークを拡大しています。

大和証券グループ本社の特徴

大和証券グループは2030年に向けて、2021年5月に経営ビジョン「2030Vision」を策定・公表しました。
2030Visionでは、「貯蓄からSDGsへ」をコアコンセプトに、資金循環の仕組みづくりを通じたSDGsの実現を目指しています。

出典:大和証券グループのSDGs

大和証券グループ本社の取り組み

大和証券グループではファイナンスを通じた脱炭素社会の実現を目指しています。
再生可能エネルギー分野における事業投資の拡大や、投融資先に対するエンゲージメントの強化などに取り組んでいるそうです。

また大和証券グループでは、グリーンファイナンス(※1)/トランジション・ファイナンス(※2)の促進に取り組んでいます。

金融機関ならではの方向性で、脱炭素社会の実現に努めています。

(※1)

グリーンファイナンス:地球温暖化対策や再生可能エネルギー等の環境分野への取組みに特化した資金を調達するための債券(グリーンボンド)や借入(グリーンローン)を指す。

(※2)

トランジション・ファイナンス:脱炭素社会の実現に向けて長期的な戦略に則り、着実なGHG削減の取組を行う企業に対し、その取組を支援することを目的とした新しいファイナンス手法です。

▽その他の企業のESGの取り組みについてはこちら
▶関連記事|ESGの取り組み事例10選 ー始め方からメリットまで解説>>

さいごに

今回はESGとそのランキングについて解説しました。
現在、企業を評価する上で、重要な指標となってきているESGランキングを見させていただき、企業の将来性を感じることができました。
投資活動をする際には、ぜひご活用してみてください。

さまざまな企業様の対策を見ることができて、とても勉強になりました!皆さんも企業の本質的なものを見たい時にはぜひESGランキングをごらんください!

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