IoTを活用し、食品残渣を堆肥として再生・活用させた野菜が販売中|サミット株式会社

#SDGs 2023.04.24

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【更新日:2023年4月24日 by 根上聡太

サミット株式会社(以下、サミット)は、NTTビジネスソリューションズ株式会社(以下、NTTビジネスソリューションズ)が提供する「地域食品資源循環ソリューション」を活用し、ストアの店舗で発生した食品を残渣発酵分解装置で処理しています。サミットは、新たに富里市農業協同組合(以下、JA富里市)の協力を得て、サミットから排出される食品残渣を用いて作られた堆肥を使用し、生産した野菜の販売を4月1日よりサミットストア世田谷船橋店にて開始すると発表しました。これにより、「食品資源循環」最後のステップが繋がり 、その循環の中で生産された野菜を店舗で提供することが可能となりました。

「地域食品資源循環ソリューション」を活用した背景

サミットは、SDGsを踏まえて独自に取り組むべき社会課題をまとめた「『GO GREEN』チャレンジ宣言」※1に基づき食品リサイクルにも取り組んでおり、2022年4月よりNTTビジネスソリューションズの「地域食品資源循環ソリューション」を活用しています。

 サミットストアでは、バックヤードでの商品製造の際に1日1店舗あたり約100キロの食品残渣(野菜加工時に発生する野菜残渣)が発生するため、食品残渣を肥料や飼料などにリサイクルしていました。

 2022年4月以降、「地域食品資源循環ソリューション」を活用したサミットストアでは、バックヤードに設置した食品残渣発酵分解装置「フォースターズ」で食品残渣を発酵分解し、リサイクルセンターにて堆肥化していました。そして、NTTビジネスソリューションズの他にJA富里市の協力を得て、生成された堆肥を使用し、野菜の生産を開始しました。この取り組みから、生産物が再び店舗に戻り販売されることで、お客さまや従業員に対しても「地域食品資源循環」が見える形になりました。

食品残渣から生成される堆肥について

食品残渣発酵分解装置「フォースターズ」内に投入された食品残渣は、IoTセンサー等を用い含水率を管理しながら、指定堆肥化促進材(好気性微生物)の力で分解され一次発酵物となります。さらにリサイクルセンターにて堆肥レシピに基づいて副資材と配合し、含水率や温度をコントロールしながら二次、三次発酵を経て完熟堆肥化されており、堆肥は良質の土壌改良材または堆肥として、契約農家さまを中心に活用されています。

 

出典:サミット株式会社

出典:サミット株式会社

※1:サミットの「『GO GREEN』チャレンジ宣言」について詳しくはコチラ▼

野菜の販売について

(1)販売開始日: 2023年4月1日

(2)販売場所: サミットストア世田谷船橋店(東京都世田谷区船橋 6 丁目 27 番 21 号)

(3)販売予定品目: 小松菜、ほうれん草、チンゲンサイ、ラディッシュ等

出典:サミット株式会社

今後の展望について

 サミットは、「『GO GREEN』チャレンジ宣言」を基に、今後も「地域食品資源循環ソリューション」を活用した南関東エリアにおける食品循環の新しい社会システムモデルを、NTTビジネスソリューションズと共に取り組むと発表した。それに加えて、「地域食品資源循環ソリューション」を2023年度内に25店舗へ追加導入(現在9店舗に導入済)し、循環野菜の販売も順次拡大して行く予定だ。また、NTTビジネスソリューションズは、IoTセンサーやAIを用いた食品残渣の運搬収集効率化やリサイクルセンターのDX化を進め、安心で作物にあった高品質堆肥を作成し、農家の皆さまに安定的に提供していくことを目標として掲げている。

・サミット株式会社

広報部 Tel: 03-3318-5020

・NTTビジネスソリューションズ株式会社

スマートアグリS事業部 川合、鳥嶋

Email: recycle@west.ntt.co.jp

 

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