2030 年カーボンニュートラルとは-2030年に向けた目標から取り組み事例まで解説

#エネルギー#持続可能#環境#脱炭素(カーボンニュートラル) 2022.11.11

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【更新日:2022年11月11日 by 根上聡太

 2020年10月、日本政府は「2050年までに脱炭素社会を実現し、温室効果ガスの排出をゼロにする」カーボンニュートラル宣言を発表しました。

そうした中で、2050年カーボンニュートラル実現のため、2030年を一つの区切りとし、中間の目標としました。

本記事では、2030年に向けたカーボンニュートラル実現の目標や取り組みを紹介していきます。

カーボンニュートラルとは

カーボンニュートラルを簡単に説明すると、二酸化炭素、メタン、一酸化炭素、フロントガスといった「温室効果ガス」の排出量と吸収量を等しくさせることを指します。また、SDGs17の目標のうち、カーボンニュートラルは目標13「気候変動に具体的な対策を」や、目標7「エネルギーをみんなにそしてクリーンに」への取り組みに関わりがあり、カーボンニュートラルの取り組みは、SDGs達成に欠かすことのできないテーマにも挙げられています。

▼カーボンニュートラルについて詳しく知りたい方はコチラ

カーボンニュートラルの目標とは

カーボンニュートラルの目標として、さまざまな国が目標を掲げています。日本でも、目標が掲げられています。日本のカーボンニュートラルの目標としては「2050年までに、カーボンニュートラルを達成させ温室効果ガスの排出をゼロにする」といった目標が掲げられています。世界の国々としては、中国では、2060年までに温室効果ガスをゼロにする。EUでは2050年、インドが2070年、ロシアが2060年、アメリカは2050年までに排出量をゼロにすると目標が定められています。

日本のカーボンニュートラル-2030年の目標

2030年に向けた日本のカーボンニュートラルの目標はなにがあるのでしょうか。日本では、環境省が2020年度に温室効果ガス排出量の調査を行った。その結果、CO2部門から産業部門エネルギー転換部門からの排出が非常に大きく、この2つの部門の排出量をパリ協定の下で2030年排出削減目標の1つに挙げられています。

出典:2020年度温室効果ガス排出量(確報値)概要

このような目標から日本では、2030年には温室効果ガス排出量を2013年比で46%削減を目指して目標を定めています。

世界のカーボンニュートラル-2030年の目標

世界の2030年に向けたカーボンニュートラルの目標はなにがあるのでしょうか。中国の目標として、GDPの排出を基準とし、2005年比でCO2排出量を60-65%削減を目標としています。他にもEUでは、1990年比でCO2排出量を55%以上削減、インドではGDPの排出を基準にCO2排出量を45%削減と電力に占める再生可能エネルギーの割合を50%にするなど、各国の削減目標も最低45%以上の削減目標を掲げています。

出典:各国の温室効果ガス削減目標

カーボンニュートラルの現状

実際に日本や世界でカーボンニュートラルの目標が掲げられていますが、その目標を達成するために現状のカーボンニュートラルに対してなにがおこなわれているのでしょうか。

日本の現状

日本では、温室効果ガス排出ゼロに向けて排出削減を行っています。その中で新たなる産業政策として「2050年カーボンニュートラルに伴うグリーン成長戦略」を策定しました。グリーン成長戦略として、14の分野に重点をおいて計画をしています。14の分野から計画を実施し、政府は予算、税制、金融、規制改革など8つの分野から企業の前向きな挑戦を全力で後押しする戦略を行っている。

出典:グリーン成長戦略(概要)

参照:https://earthene.com/media/329#point-2

世界の現状

世界では2030年迄に45%〜65%までの数値を削減目標と掲げています。2022年現在の世界ではどのような成果が挙げられてるのでしょうか。アメリカでは、石油、天然ガスなどのさまざまな化石燃料を持っています。また、原子力は世界でもっとも多く原子炉を保有しており、エネルギー起源CO2の排出量が世界で高い水準になっています。カーボンニュートラルに向けた2016年時点では、2005年度から12%の削減実績が挙げられます。EUでは、10年間で120兆円のグリーンディール投資を計画しており、7年間の予算70兆円をグリーンカバリーに充てるとしています。フランスでは、2016年時点で18%のGHG削減実績を達成しています。

参照:https://www.enecho.meti.go.jp/about/special/johoteikyo/pariskyotei_sintyoku1.html

2030年に向けたカーボンニュートラルの取り組み

ここまでカーボンニュートラルの目標と現状について説明をしていきましたが、実際に2030年に向けた取り組みはどのようなものがあるのでしょうか。2030年にむけた日本と世界の取り組み事例について紹介します。

2030年に向けた日本の取り組み事例3選

事例1.イオンの取り組み|食品業界

イオン株式会社は、お客さまとともに脱炭素社会の実現に向けた取り組みからサステナブルな社会の実現を目指しています。2018年に策定した「イオン脱炭素ビジョン」に基づき、「店舗」「商品・物流」「お客さまとともに」の3つの視点から、省エネ・創エネの両面から店舗で排出をする温室効果ガスを総量でゼロにする取り組みが挙げられました。2030年までに国内の店舗で使用している年間71億kWhから50%を再生可能エネルギーに切り替える目標を定めています。この目標は、地球の平均気温上昇を1.5度未満に抑える目標に整合するものから、店舗で排出するCO2等を総量でゼロにするという目標を、2040年を目途に達成することを目指すものです。

出典:イオン脱炭素ビジョン

<2030年までに店舗再エネ導入計画>

店舗屋上に太陽光発電システム、PPAモデルの導入拡大、卒FIT電力の買取強化や書く地域の再エネ契約推進し、2030年までに、イオンが運営するショッピングセンター(SC)と(GMS)で使用する電力を100%再生エネルギー導入を目指すと発表がされました。

出典:イオン再エネ導入計画

参照:https://www.aeon.info/sustainability/datsutanso/

事例2.マツダの取り組み|自動車業界

マツダは、「クルマ」「人」、美しい「地球」が共存できる未来をいく環境に配慮した方法からクルマのライフスタイル全体を見据えた商品開発を行っています。サステイナブルな技術から、クルマの製造・使用・廃棄/リサイクルまで網羅し環境負荷の最小化を目指すことを発表しました。2030年までに、Well-to-Wheel視点での企業平均CO2排出量において2010年比50%削減を目指しています。

<2030年目標へ向けたマツダの道のり>

マツダは2030年に向けて、2020年〜2025年、2025年〜2030年の2つに分けて行動計画を公開しています。

【2025年までに13の電動化モデル導入】

・マツダは2022年から2025年にかけて新たにハイブリッドモデル5車種

・プラグインハイブリッドモデル5車種

・EVモデル3車種

・計13車種を順次導入予定

【2025年から2030年に複数の新型EVモデルを導入】

・2025年から2030年にかけてマツダは複数のEVモデルを導入予定

【2030年までに100%電動化】

・2030年には生産するすべてのクルマに電動化技術を搭載予定

・EV比率25%を想定

出典:2030年へ向けたマツダの目標

参照:https://www.mazda.com/ja/innovation/environment/

事例3.日立の取り組み|電機業界

日立では、脱炭素社会の実現に向けて世界の気温上昇が1.5%以内に収まるシナリオをもとに、バリューチェーン全体の排出量を2010年度比で2030年までに50%削減することを目標としています。

2020年に「2030年までに自社の事業所におけるカーボンニュートラル」を表明した。その内容としては、自社の事業所から発生するCO2排出量を50%削減目標を上積みし、2030年までに2010年度比で実質100%削減のカーボンニュートラルを目指すことと表明しました。

出典:2020年CO2排出削減計画

参照:https://www.hitachi.co.jp/environment/vision/low_carbon.html

2030年に向けた世界の取り組み事例3選

事例1.テンセント・ホールディングス

テンセントでは、自社の事業とサプライチェーン全体でカーボンニュートラルを達成すること、2030年までに消費されるすべての電力を100%グリーン電力で使用する。カーボンオフセットの使用を最小限に抑えながら、積極的な排出削減策を使用するなどの目標を掲げています。

出典:テンセント2030年までのタイムライン

テンセントは社内の温室効果ガス排出量の調査や、報告書での分析をもとにカーボンニュートラルに向けた取り組み調査を開始しました。温室効果ガスを差し引きゼロ(ネットゼロ)の目標を達成するために、3つの取り組みを実施する予定になっています。

・事業活動における単位生産量あたりのエネルギー消費量を削減し、資源効率を向上させる。

・電機消費において再生可能エネルギーの使用比率を大幅に向上させる。また、グリーン電力取引に積極的に参加し、再生可能エネルギー・プロジェクトへの投資を検討する。

・他に削減できない残りのセグメントは、カーボンオフセットを採用する。

参照:https://www.tencent.com/en-us/articles/2201287.html

事例2.Apple lnc.

Appleは2030年までにサプライチェーンの100%カーボンニュートラル達成を約束すると表明しました。Appleは10年間のロードマップを作成し、革新的なアクションから温室効果ガス排出量を削減することを宣言しました。

<Appleの気候ロードマップ>

革新的なアクションとして、「低炭素の製品デザイン」、「エネルギー効率の拡大」、「再生可能エネルギーで企業経営」、「工程と材料における技術的な向上」、「自然に基づくソリューション投資」以下5つの取り組み目標の基盤としている。ロードマップの1つの取り組みである「低炭素の製品デザイン」では、2030年までに「すべてのApple製品をカーボンニュートラルにします。」と計画をしています。

出典:CO2除去工程

参照:https://www.apple.com/jp/newsroom/2020/07/apple-commits-to-be-100-percent-carbon-neutral-for-its-supply-chain-and-products-by-2030/

事例3.amazon

amazonは2030年までに全貨物量の50%をネット・ゼロ・カーボンにする取り組みを宣言しました。自社のグローバルインフラを100%再生可能エネルギーで賄い、CO2排出削減を掲げています。取り組みとして、電気自動車、航空用バイオ燃料、再利用可能な梱包財、再生可能エネルギーを見直し、お届けする貨物の炭素量をゼロにする「Shipment Zero」を目標として掲げています。また、単独で取り組むのではなく、自社の規模やお客さまからいただいた意見をもとに、サプライチェーンの各段階での取り組みをしていくことを考えており、注目が集まっています。

参照:https://www.aboutamazon.com/news/sustainability/delivering-shipment-zero-a-vision-for-net-zero-carbon-shipments

まとめ

今回は2030年カーボンニュートラル実現に向けた目標や取り組みについて紹介していきました。2050年にカーボンニュートラルを実現するためには、中間目標である2030年のカーボンニュートラル目標達成が重要になってくると思います。カーボンニュートラルについてより知りたいと思ったら幸いです。記事の中で不明点や疑問に思ったことがありましたら、ぜひ他の記事などもみてくださいね。

 

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