2月9日「肉の日」に先駆け、大豆ミートブランドを展開する大塚食品株式会社、ネクストミーツ株式会社、マルコメ株式会社の3 社と料理写真専用の投稿アプリのSnapDishが「大豆ミートも肉の日デビュー」と題する記念イベントを開催した。
イベントには日本ソイフードマイスター協会 代表理事・大豆ミート料理研究家の池上紗織さん、大塚食品株式会社 製品部の堀江かほりさん、ネクストミーツ株式会社 代表の佐々木英之さん、マルコメ株式会社 マーケティング部の多和彩織さんによるトークセッションが行われた。
そもそも大豆ミートとは牛肉・鶏肉・豚肉などの代替肉とされ、ここ数年注目を集めている新しい大豆加工食品である。食感なども肉に近く、まさに「第4の肉」としての立場を確立されつつある。
高タンパク低脂質でコレステロールフリーという点で、環境だけでなく健康面にも良いのが特徴だ。
マルコメ株式会社の調査によると近年のミートショック(肉の価格高騰)をきっかけに大豆ミートに注目した人が約半数以上という結果を示した。
またSnapDishの投稿には「#大豆ミート」がつけられた投稿も増えており、消費者の大豆ミートへの関心度の高さが年々高まっていると言える。
大豆ミートを購入した消費者の約20%は、健康面に次いで環境問題や食糧問題を意識して購入したと回答している。
自身の食事で大豆ミートの消費が肉よりも増えると感じている人は約4割にのぼり、消費者の環境問題への意識が高まっていることが分かる。
これまで日本では「安くておいしい」を基準に食材が選ばれてきたが、欧米諸国でみられていた「サステナブルである」という基準も、日本でも徐々に注目されるようになってきた。
そんな中大豆ミートメーカー各社では、大豆ミートの認知向上とともに実際に口にする機会を増やす取り組みを行っている。
売り場では挽肉の隣に大豆ミートを陳列することで、カニバリせずにカテゴリー全体を底上げしている。
またスーパーなどに陳列することで、どこでも買えてどこでも手に入る環境をつくり大豆ミートをより身近なものとして扱われている。
外食チェーンでも大豆ミートは扱われており、今後の大豆ミート市場のポテンシャルがあると言える。
ネクストミーツでは吉本興業株式会社とパートナー契約をして大豆ミートの普及に努めている。
もちろん食事に「おいしさ」は外せない。
マルコメの調査では大豆ミートを食べたことがある人の約8割弱が大豆ミートに満足しており、今後も継続的に大豆ミートを食事に取り入れていきたいと回答している。
環境にも健康にも優しく、おいしい大豆ミートだがまだまだ懐疑心を抱いている人は多くいるだろう。
大豆ミートを食べる機会、つまり「おいしい体験」をしていくことで消費者が抱く懐疑心を取り払い、大豆ミートを普及・浸透させていくことが重要である。
もちろん大豆ミートには通常の肉よりも価格が高いなどの課題もある。
大豆ミートの需要が増えている今、消費者と大豆ミートの”距離”をいかに近くしていくかがメーカーや流通企業に求められている。
SDGs CONNECTライター。マーケティングに興味があります。十人十色の社会を目指して、多様な情報・価値観を発信していきます。好きなキャラは綾波レイとヴァイオレット。