Barbourを通じて「一着を長く愛する楽しさ」を体感して欲しい。|100年間繋いできた「モノを大切にする精神」

#SDGs目標12#サスティナブル 2021.12.24

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【更新日:2022年4月8日 by 三浦莉奈

ワックスドジャケットと言えばBarbour(バブアー)を思い浮かべる人が多いのではないだろうか。

Barbourは英国発のアウトドアライフスタイルブランドであり、英国、アメリカ、ドイツ、フランス、イタリア、ニュージーランド、日本など世界40か国以上の国や地域で展開している。

ブランドのルーツであるカントリーウェアをはじめとし、現在は人々の生活を豊かにするライフスタイルブランドとして世界中で愛され続けているBarbourは、持続可能な未来のためにどのような活動を行っているのか。

今回は、Barbourのゼネラルマネージャーとして国内での小売及び卸業務を統括しているスープリームス インコーポレーテッド株式会社の佐々木悠平氏に、Barbourが行ってきたSDGsに関連する活動やSDGsに対する考えを伺った。

世界中で愛されるアウトドアライフスタイルブランド「Barbour」

ーーBarbourのブランド概要、事業内容を教えてください。

佐々木:Barbourは1894年に、ジョン・バブアーによってイングランド北東部にある港町サウスシールズで誕生しました。

世界中でプロダクトを生産しながらも、伝統的なワックスドジャケットの一部は今でもサウスシールズにある本社工場でつくり続けています。

Barbourはメンズ、ウィメンズ、キッズコレクションはもちろん、愛犬のためのアイテムを豊富にラインナップしています。

英国のカントリーサイドから生まれた唯一無二の価値観を持ちながら、スタイリッシュで機能的なウェアをつくり続けています。

100年間繋ぐ「モノを大事にする精神」から生まれたサステナブルプロジェクト。

ーーBarbourでは、どのようなSDGsに関連する取り組みを行ってきましたか?

佐々木:『Barbour. WAX FOR LIFE』というサステナブルプロジェクトを行いました。

佐々木:Barbourの代名詞であるワックスドジャケットは、生地にワックスを染み込ませ防水性を高めた100年以上前からある英国伝統のアウターです。

生地がとても丈夫であることに加え、経年変化により防水性を失ったワックスドジャケットも、ワックスを再度注入すれば防水性が蘇ります。

この「RE-WAX」と呼ばれる作業を繰り返すことで、経年変化を楽しみながらも、機能性を失わず長く愛用していただくことができます。これが、Barbourと言うブランドの特徴でもあります。

1894年、イングランド北東部サウスシールズでBarbourが生まれました。

そして、ちょうど100年前の1921年、創業から数えて2代目のマルコム・バブアーの頃に発行された当時を物語るブランドカタログに、ワックスドジャケットの撥水性を蘇らせる「RE-WAX」の紹介がありました。

着用を重ねて防水性が落ちたジャケットにワックスを塗り込みケアすることで、機能性が甦り、長きに渡って愛用出来る人生の相棒のような存在となるのが「RE-WAX」の取り組みです。

このRE-WAXの100周年を記念し、モノをいつまでも大事にし、ロングライフでブランドと付き合えるサスティナブルなプロジェクト『Barbour. WAX FOR LIFE』を主要店舗にて展開いたしました。

このプロジェクトは、SDGsの目標12「つくる責任つかう責任」にも深く関連しており、現代社会のサステナビリティに繋がるものと認識しています。

ーーなぜ「Barbour. WAX FOR LIFE」プロジェクトをはじめるに至ったのかを教えて下さい。

【撮影】SDGs CONNECT編集部

佐々木:今回の「Barbour. WAX FOR LIFE」プロジェクトでは、ワックスを注入しジャケットを蘇らせる「RE-WAX」、事前に集めたBarbourの古着を修繕、リメイクし、価値ある一着として蘇らせた世界に一着だけの商品を限定販売する「RE-LOVED」のコンテンツを実施しています。

Barbourは100年も前からモノを大事にする精神を繋いで、自社の製品を愛用できる施策を提供し続けてきました。
今回のプロジェクトもその一端であり、今後も英国の老舗ブランドとして、持続可能な未来の実現へ向け、モノと社会との架け橋となるよう貢献したいと考えています。

日本と英国のファッションの習慣の違いとは。

ーー欧米では10着しか服を持たないと言われるほど、数よりも質を重視する傾向にあると伺ったことがあります。イギリスに本社を置くBarbourから見て、日本人のファッションの習慣はどのように映っていますか?

佐々木:日本人のファッションの習慣としては、新しい服を買うサイクルが早いことが挙げられると思います。

特に英国においてはモノを修理しながら長く、またときには自分の子、孫へ引き継いで使用する文化があります。その結果として、多くの服を持つというより愛着のある服だけをクローゼットに入れておくような背景があります。

日本では毎年違った四季折々のファッションのトレンドがあり、日本人はそのトレンドに合わせ新しいものを買うことが多いため、英国と比べ服を買うサイクルが早いように感じられているのではないでしょうか。

Barbourを通じて「長く一着を愛すること」の楽しさを感じて欲しい。Barbourの考える持続可能な未来への一歩とは。

【撮影】SDGs CONNECT

ーー今回の記事のテーマでもある「1着の服を大切にする重要性」についてお聞かせください。

佐々木:先ほどもお伝えしましたが、英国は「1着を長く受け継ぐ」文化があります。

英国発のブランドであるBarbourにおいても、100年前からブランドカタログにワックスドジャケットの撥水性を蘇らせる「RE-WAX」の取り組みが紹介されていることからもわかるように、100年前から「モノを大切にする精神」を受け継ぎ、繋いできました。

Barbourのワックスドジャケットは着こむことによりワックスが落ちたりシワがついたりと経年変化していきます。そしてそこに再度ワックスを塗り込み、リペアを施していくことで自分だけの一枚に育っていきます。

愛着を持って手入れをしたジャケットはいつまでも着用することができ、サステナビリティへも繋がっていくのでないでしょうか。

Barbourの製品を長く使うこと、長くモノを愛すること、そんな1人1人の取り組みがより優しい社会をつくり、持続可能な未来への一歩を踏み出せると私たちは考えています。

さいごに

日本では最新の流行を取り入れながら低価格かつ、短いサイクルで商品が入れ替わる「ファストファッション」が多く、馴染みがある。
しかし、「ファストファッション」は大量消費に繋がり環境汚染を生み出してしまう可能性がある。

流行を追うばかりではなくBarbourのように経年変化を楽しみ、長い年月を共にできる「人生の相棒となる服」を手に取ることを意識していきたいと感じた。

私たち消費者が「長く愛せる一着」を選ぶことは、私たちにできる身近なSDGsの取り組みであり、持続可能な未来への一歩である。

100年前から続く「モノを大切にする精神」を現代に繋ぎ、社会とモノを繋ぐ架け橋としてサスティナブルに貢献し続けるBarbourの今後に注目だ。

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