NPO法人国際ボランティア学生協会「IVUSA」(以下、IVUSA)は、1993年に設立された学生中心のNPOです。
現在、会員の所属大学数は80校、学生数は2500人、累計プロジェクト数は4449個(2023年3月17日時点)と学生ボランティアの中では日本最大級の規模を誇ります。
また、IVUSAは「国際協力」「環境保護」「災害救援」「子供の教育支援」「地域活性化」の5つの分野を軸に活動を行っています。
団体概要
団体名 | 特定非営利活動法人国際ボランティア学生協会
(英文名International Volunteer University Student Association 略称 IVUSA) |
代表理事 | 下村誠 |
役員数 | 理事14名/監事1名 |
会員数 | 約2,500人(2021年3月31日現在) |
設立 | 1993年1月(法人格取得 2002年5月) |
本部事務局 | 〒156-0051
東京都世田谷区宮坂1-34-4 ザ・アゼリアハウス B号棟102号室 電話/FAX 03-6751-2683 |
IVUSAの事業活動
IVUSAが行っている5つの分野の活動内容を1つずつ紹介していきます。
国際協力
グローバル化が進んだ現在、世界で起きている貧困や紛争、格差、環境問題等は日本で暮らす私たちにも無関係ではありません。世界の動きは私たちの生活にもダイレクトに影響を及ぼします。
IVUSAは、「現地のために何が出来るか」を真剣に考え、現地の人々の目線に立った活動を目指しています。そして、直接的な交流で生まれる現地の人々との絆が国際協力では最も重要だと考えています。また一方で、募金活動やイベントを通し国内でも様々な支援活動を行い、多くの支援者の方の気持ちを現地に届けています。
直近では、40年前、ポル・ポト政権による大量虐殺により教育基盤が破壊されたカンボジア教育に対し、教育格差や教育環境の改善をはかるため、カンボジア国内の支援が必要な田舎の地域で教育支援プログラムとして、小学校の建設活動・現地での交流や企画を通した教育支援・日本での募金活動などを行っています。
環境保護
IVUSAでは、国内の身近な場所から中国や韓国など国境を越えた地域まで、さまざまな場所で地球環境保護のために学生ができることを行っています。ただ環境美化や植林を行うだけでなく、活動に参加した学生と地域の方との交流によって、環境保護に対する認識や理解を深めていくことを目指しています。
千葉県九十九里浜は、観光客が残したゴミや海外からの漂流ゴミ等の影響による環境汚染が深刻化しており、それによる生態系の破壊や観光への影響なども懸念されています。そこでIVUSAは、毎年夏季に300〜400名規模で九十九里浜海岸66km全域を清掃しています。また、学生が仲介となって、関係する10の市町村が実行委員を作り、このプロジェクトを協働で進めています。
災害救援
国内では、1993年の北海道南西沖地震災害に対する救援活動を始まりとし、地震・津波・水害・豪雪・噴火・竜巻災害など66の災害に対し、36都道府県100市区町村において計257回の活動を行い、延べ12,173人の若い力が被災地で家屋の片づけや泥の撤去、精神的ケアなどを実施してきました。
海外へは、1999年の台湾中部地震に始まり、スマトラ沖地震とその影響によるインド洋津波災害など、7つの災害に対し、6カ国9地域に於いて計10回の活動を行い、延べ583人の学生が海外での災害の復旧や復興に貢献しました。
子どもの教育支援
IVUSAでは、子どもたちと年齢の近い「お兄さん」「お姉さん」のような存在であることを活かし、子どもたちの夢や未来のために、学習支援活動や子どもたちの自己肯定感を育むことを目的とした交流支援活動、防災学習等に取り組んでいます。
新潟県長岡市では、2010年より児童養護施設の子どもとの交流を行っています。児童養護施設の子どもと2日間を共にすることで、子どもたちが生きていく上での自信や、自分は大切な存在であるという自己固定感を高めることを目的としています。
地域活性化
現在、日本では少子高齢化や人口減少により、地方の過疎化や農業後継者の不足などの問題が深刻化しており、数年のうちに消滅してしまう集落があるともいわれています。
IVUSAは過疎化が進んでいる地域を中心に、祭りのお手伝いや地域の方との交流などを進めてきました。特に会員の「自分の故郷を盛り上げたい!」という思いや人との縁を大切にしているため、過去に災害救援を行った地域や会員の出身地での活動が多くなっています。
2004年に発生した中越地震で生まれた長岡市仮設住宅の住民の方とのつながりから、地元のお祭りへの参加、長岡市内の児童養護施設との交流などの活動を行っています。「都会の学生の視点」と住民との「絆」によって、持続可能な地域創りを目指しています。
おわりに
今回IVUSAについて調べていく中で、自分と年代の変わらない大勢の人たちが自分の利益を顧みず、社会の為に様々な活動をしている事を知り、とても刺激を受けました。自分一人でできることは多くはないかもしれませんが、このSDGs Connectを通して持続可能な社会のためにこれから多くのことを発信していきたいです。
SDGs CONNECTライター。大学では都市政策系のゼミに所属し、都市を経済学的な視点から捉えながら学んでいる。Mr.Children大好き。歌うのも好き。